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<図書館>本が泣いている 相次ぐ損傷、展示で啓発 石川

毎日新聞 5/12(金) 9:13配信

 「本を大切に読んでほしい」と、石川県白山市立松任図書館(同市古城町)が、切られるなどして傷ついた本を展示する企画展を開いている。各地の図書館で学校史の損傷が相次いで発覚し、松任図書館でも4冊の被害が判明した。同館は「図書館は自由に読書ができる場所。本を傷つけないよう、利用者の良心に訴えるしかない」と地道な啓発に力を入れる。31日まで。

 刃物で切り取られた、手で破られた、飲み物でぬれた跡にカビが生えた……。展示では、さまざまな形で傷つけられた本が並ぶ。学校史は展示していないが、グルメやペット、漫画など趣味の分野の本が中心だ。「傷や汚れは読みたい気持ちを萎えさせる」「十数ページも切られ、全く利用できなくなることも」など、本が好きな職員たちの言葉も添えられる。

 同館では毎年約200冊の損傷が発覚し、可能な限り修理するが、廃棄せざるを得ない本もある。市の図書館条例施行規則で、本を損傷した人に弁償を求めるとしているものの、相手が判明しない場合も多い。中村久昭館長は「損傷は悲しい。図書館の本は市民の財産。大事にしてほしい」と話す。【久木田照子】

最終更新:5/12(金) 9:26

毎日新聞