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<ウェイダー>「ずく」力に戦う上田のヒーロー映像化 長野

毎日新聞 5/12(金) 9:44配信

 長野の方言「ずく(やる気、根気など)」を力に戦う、長野県上田市のご当地ヒーロー「六文戦士ウェイダー」が今夏、映像化する。400年前に封印された妖怪が現代によみがえり、ウェイダーが市民を守るために戦う--というストーリーだ。1話15分で全6話を今夏からホームページなどで順次公開予定で、制作陣の多くは会社員として働く上田市民。「上田の良さを再認識してほしい」と、仕事の合間を縫って集まり、日夜制作に励んでいる。【安元久美子】

 主人公は、真田一族の赤いよろいかぶとをモチーフにした姿に変身して戦う青年。ショーでは悪役にやられると腰のベルトに装備したズクメーターの「ずく」の量が減っていくが、子供たちの声援で回復する。ウェイダーが「みんなの声援でずくが、なから(だいたい)満タンになった」と声を上げ、悪役と観客から「なからかよ!」と突っ込みが入るまでがお約束の流れだ。

 2013年から、上田城千本桜まつりなどで年間20回以上の公演を行ってきた。昨年12月、大河ドラマ「真田丸」放映後の上田市をさらにもり立てようと映像化を計画した。

 原作者で、コンピューターグラフィックス(CG)部分の制作や撮影、監督もこなす会社員、羽地勝義さん(43)は「上田の良さを一方的に発信するのではなく地元の人に共感してもらいたい」と語る。武器は別所温泉の安楽寺にある八角三重塔をモチーフにした剣、上田城やそば店で撮影するなど、共感できるものを作中にちりばめる。

 また、いいかげんな性格という「チュックレー」、意地悪なという意味を込めた「ズネーモン」など、上田地方でなじみのある方言を悪役の名前に折り込むのは、消えつつある方言を改めて知ってもらうため。勝義さんの兄で、会社員、羽地潤一郎さん(46)は総合プロデューサーを務め、役者やスタッフの調整などをしている。潤一郎さんは「若い両親が子供に方言の意味を聞かれて分からなかった時には祖父母に聞いてもらいたい。方言をきっかけに家族の会話も増えると思う」と期待する。

 2月にクランクインし、撮影を進めている。主人公役は同市で旗揚げした劇団の座長で、ヒロインは東京で活動する同市出身のモデルだ。ほかにも、市内の殺陣サークルにアクションの監修を頼むなど、上田市民による作品という点を大切にした。勝義監督は「映像を見て『この場所知ってる』『懐かしい』と思ってほしい。大人も子供もわくわくする作品にします」。予告編はHP(http://uedar.com/)で公開している。

最終更新:5/12(金) 9:44

毎日新聞