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衰えか故障か…巨人・長野久義に聞いた“打撃不振”のワケ

日刊ゲンダイDIGITAL 5/12(金) 9:26配信

 不振を極める巨人の長野久義(32)が、10日の阪神戦で今季初本塁打を放った。開幕から91打席目にしてようやく飛び出した一発。復調を待望する高橋監督は満面に笑みを浮かべていたが、「阪神先発の岩貞が悪すぎた。三回までに阿部、坂本、マギーに被弾。球にまったくキレがなく、ストライクとボールがハッキリしていて、四回で降板していなければ、何点取られるか分からないという内容。長野はそんな岩貞から一発を放ったものの、スイング後に下半身がフラつくなど、本調子にはまだ程遠い。14年に手術した右ヒザの状態が良くないのではないかと思う」とは、巨人OB。

 実際、この日の安打は本塁打の1本だけで4打数1安打。七回の4打席目を終えたところで、投手に代えられベンチに下がった。打率は・188とまだ1割台。得点圏にいたっては20打数無安打である。11年に首位打者、12年に最多安打のタイトルを獲得した巨人きってのヒットメーカーに何があったのか。長いトンネルから抜け出せない、悩める選手会長を直撃した。

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「打てない理由ですか?WBC後遺症です!」

 侍ジャパンの一員としてWBCに出場したのは13年の前回大会。今回は選ばれていないはずだが……。「いやいや、前回のじゃなくて、今回のですよ。応援疲れです」とニヤリ。しかし、「それは冗談ですが」とすぐに表情を一変させると、こう続けた。

「やっぱりヒザですかね……」

 14年のシーズン後の11月に、右ヒザ半月板の修復手術と右ヒジのクリーニング手術を同時に受けた。術後2年半が経過しているが、右打者の長野にとっては重要な軸足となる右足が、踏ん張り切れない状態だという。

「言い訳になってしまいますが、正直なところ、ヒザが痛い、というか、状態が良くないのは確かです。軸足が不安定だから、下(半身)で粘れない。体勢を崩されたり……。打撃は下半身が重要ですから」

■「投球に対しての反応が、少し遅れることがある」

 1・5キロの超重量マスコットバットで打撃練習を行うこともある。身体能力の高さは折り紙つきだが、そんな長野も30歳を越えた。プロ入りして7年連続で2ケタをマークしている本塁打も、今季は33試合目にやっと1号。年齢的な衰えを感じているのではないか。

「衰えみたいなものを感じることは確かにあります。投球に対しての反応が、少し遅れることがある。差し込まれる? はい。でも、30代になってこれまでの経験を生かした技術力は上がっているはずなんです。言い訳にはなりません。目の衰え? それは絶対にない!と言い切れます。毎年検査を受けていますから。以前、原前監督に検査しろと言われて、卓球選手級という判定が出ましたからね」

 2年前の15年。手術直後のこの年のシーズン前半も今季同様、不振に喘いだ。交流戦終盤、ボール球に手を出す凡退が続いた長野を見かねた原監督から、「目の検査をしてきたらどうだ?」と促された。言われた通り、都内の病院へ出向いて、動体視力などを計測する「ビジョンテスト」を受けた。結果は40点満点中39点。プロ野球選手でも35点超えは珍しく、「卓球選手並みの数字」との判定だった。原監督は「見えてて打てない。技術の問題だ」と言い放ったが、それ以降、毎年この検査を受けている。

■今季初本塁打にも晴れない悩み

 前日9日、2-4で阪神に敗れた試合では、2度の好機に凡退し、「ボクのせい。申し訳ない」と責任を背負った。改めて聞くと、「得点圏で安打が出ない? はい。すいません……」と言葉が続かない。この日も五回1死一、二塁で左飛に倒れ、得点圏での打席は20打数0安打となった。

 4月の半ばからスタメンを外れる日も増えているが、6日は3安打を放って今季初の猛打賞。この日は待望の初本塁打も出た。復調の兆し、トンネルの先は見えたのか。

「いや、見えません。まだ全然です。復調するためにどうするか? さっきも言いましたけど、打撃は下半身が大事。走り込みですかね……。といっても、ヒザの状態を見ながらですけど。ボクは言い訳ができない立場。これ以上、みんなに迷惑をかけないよう、とにかくやるしかありません」

最終更新:5/12(金) 11:28

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