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静岡相談室の利用が順調 交通事故紛争処理センター

@S[アットエス] by 静岡新聞SBS 5/12(金) 8:31配信

 2015年10月に静岡市葵区に開設された交通事故紛争処理センターの静岡相談室のサービスが順調に推移している。毎月20件前後の申し立て(人身・物損計)があり、16年度の示談成立率はセンターへの来訪回数3回までの人で89・2%だった。嘱託弁護士8人が中立の立場から示談のあっせんに取り組んでいる。

 15年6月の牛乳配達中の交通事故で、4月27日に相談室を訪れた男性(64)=島田市=は「地元の弁護士が無償で親身に対応してくれる。ありがたい」と感謝する。靱帯(じんたい)が切れ、後遺症が残る。サポーターが巻かれた左手首が痛々しい。加害者の保険会社提示の示談金に不満で、申し立てをした。

 保険会社と一般の人では法律知識に差がある。どの程度で手を打ったらいいか分からない被害者も多い。

 同相談室の嘱託で男性の相談に応じた杉尾健太郎弁護士は「当事者双方に納得してもらった上で、示談あっせん案を作成することにしている」と話す。

 センターが行うのは、交通事故が専門の裁判外紛争解決手続き(ADR)。裁判所でも調停などの手続きはあるが、弁護士が必要になるケースが多く、印紙代もかかる。多忙な裁判官の都合で、長引くケースも多い。敷居の高さから、敬遠する人もいる。

 1974年発足のセンターでは、静岡相談室開設前にも東京などで相談に応じていた。開設前、県内からの相談は年間120件程度だったが、昨年度は232件に増えた。同相談室の村瀬健一事務局長は「解決までの複数回の相談全てが同じ月に入るケースもあり、迅速な解決が期待できる」と強調した。



 <メモ>交通事故紛争処理センター 全国11カ所に拠点があるADR機関。静岡相談室は最も新しい。日弁連や日本損保協会も同様の機関を運営するが、専従の拠点を県内に常設している点で唯一の交通事故専門のADR機関。損保会社の寄付金が主な財源で、保険会社としても紛争の早期解決を図れれば弁護士費用などを節約できるメリットがある。

静岡新聞社

最終更新:5/12(金) 8:31

@S[アットエス] by 静岡新聞SBS