ここから本文です

「生きた建築ミュージアム事業」が日本建築学会賞を受賞 大阪

産経新聞 5/12(金) 7:55配信

 大阪市に現存する近現代建築を通じて、大阪の都市魅力を発信する「生きた建築ミュージアム事業」が、平成29年の日本建築学会賞(業績部門)を受賞した。歴史的、美術的な価値を保ちつつ、市民の暮らしと結びつきのある建物に対して「生きた建築」という新たな概念を打ち出し、価値ある建物を選定、再生、活用している一連の取り組みが評価された。

 この事業は、市が「大阪都市魅力創造戦略」に基づき、平成26年から3年間にわたって実施。

 市内の近現代建築物の中には、かつて銀行として使われていた建物がレストランになるなど、変化や発展を繰り返しながら現役として活用されているものもある。市はこうした魅力的な建物を精査し、50件の「大阪セレクション」を選定した。

 また、翌26年秋からは、普段は一般人が立ち入れない建物内を特別公開する「生きた建築ミュージアムフェスティバル大阪(通称・イケフェス大阪)」を開催。27年には95件の建築物が一斉公開され、全国的にも珍しいイベントに延べ約3万人が参加した。

 事業の波及効果は大きく、市営地下鉄が「大阪セレクション」を紹介する電飾パネルを設けたり、市中央公会堂や府立中之島図書館の見学者が増加したりするなど、市民にとっても建築が身近な存在になってきている。

 今回の受賞について、同事業のメンバーで、建築家の高岡伸一さん(46)は「建物の所有者やボランティアらの努力も報われた。建物の魅力は実物を見ればよくわかるので、建物の公開事業を今後も続けて、大阪の建築文化の魅力を地元の人に知ってもらいたい」と話していた。

 イケフェス大阪は、昨年から実行委員会に運営が引き継がれており、今年は10月28、29の両日に開催が予定されている。

最終更新:5/12(金) 7:55

産経新聞