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東京五輪 都外仮設、都が全額負担 輸送・補償…運営経費に課題

産経新聞 5/12(金) 7:55配信

 最大の焦点だった東京都外にある競技会場の仮設整備費について、小池百合子知事が原則全額負担を表明したことは、大会経費負担問題を大きく前進させるに違いない。しかし、まだ越えるべきハードルはある。

 大会組織委員会が昨年末に公表した大会総予算1兆6千億~1兆8千億円のうち、仮設整備費は都内分を含めても2800億円にすぎない。組織委が賄えるのは、スポンサー料や入場料などから得る5千億円程度と見込まれ、残りは都や国などで負担することになる。輸送、警備、大会会場となる既存施設への営業補償など、大会を開催する上で必要な運営費の分担方法もまだ結論が出ていない。

 組織委の森喜朗会長はこの日、仮設整備費以外の運営費について、「事務レベルでだいたいの話は詰まりつつある」として、今月中にも都、国との3者トップ会合を開いて負担の大枠を固めたい意向を示した。

 一方で「役所は(施設など)ハード面には比較的お金を出しやすいが、(形として見えにくい)ソフトの部分には出しにくい。これからのほうがむしろ大変ではないか」と、不安要素を指摘する関係者もいる。

 仮設整備自体にも課題は残る。組織委や都側では大会後も継続して使えるものは「恒設のレガシー」として残すことも視野に入れているが、自治体側には、恒設なら維持管理費も膨らむとの警戒感がある。都幹部は「これから、まだまだ各県の理解を得ないといけない」と認める。

 負担の押し付け合いにも映るやりとりが今後も続けば、「オールジャパン」体制での大会成功など望めない。運営を取り仕切る組織委には、各自治体や国内外のスポーツ団体などの思いを整理し、互いをつなぐ“潤滑油”となる努力も求められる。

最終更新:5/12(金) 7:55

産経新聞