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大仁田の7度目引退よりも還暦現役を考える…金曜8時のプロレスコラム

スポーツ報知 5/12(金) 8:03配信

 元参院議員の大仁田厚(59)が10月31日に東京・後楽園ホールで引退試合を行うことを発表した。1985年の最初の引退から復帰、引退を繰り返してきた大仁田にとっては、7年5か月ぶり7度目の引退となる。「どの口が言ってるのかと言われるかもしれません。腹の立つ人もいるでしょう」と大仁田が言うとおり、あきれるコメントがあきれるほど集まっているが、ここでは大仁田が10月25日に還暦を迎えるのを機に「最後の引退」を決意したことを論点にしたい。

【写真】テリー・ファンクと電流爆破デスマッチを戦う大仁田厚

 還暦まで現役でいられるプロスポーツはそうはない。しかし還暦プロレスラーが増えているのが現実だ。大仁田と同じく華々しい引退興行を行いながら復帰した長州力(65)、胃がんを克服した藤原喜明(68)、デビュー45周年を迎えた藤波辰爾(63)、マスターズなどでスポット参戦しているザ・グレート・カブキ(68)、そして現役最年長のグレート小鹿(75)らがいる。

 プロレスラーの還暦と言えば、ジャイアント馬場さんを思い出す。1998年1月23日60歳の誕生日に、後楽園ホールで還暦記念試合を行った。「60歳といったらね、ずいぶん年寄りだなと思ってましたが、自分がなってみたら、何だまだやれるじゃないか」と言って笑わせた。それから引退することなく現役のまま翌年に61歳で亡くなった。

 馬場さんのプロレスは、晩年は「古典芸能」と評する人もいたほど、還暦を超えてもみんながほほ笑ましく見上げた。だが、今の還暦選手は若々しい。大仁田や藤波はいつまでも青年のようなさわやかさがある。若く見えるからこそ、かえって全盛期を期待してしまい、幻滅することもなくはない。

 レジェンドたちのプロレスは、往年の入場テーマに乗ってリングインがクライマックスかもしれない。先日、「スピニング・トー・ホールド」のテーマに乗ってドリー・ファンク・ジュニア(76)が現れた時はゾクッとした。それだけで十分、試合はやらなくてもいいと思ったほどだ。

 しかし、有刺鉄線電流爆破などデスマッチ路線の大仁田のスタイルは、レスリングの衰えを感じさせずに凄みを継続させることができる。そして、ラフファイトの大仁田にはキレがあり、マイクアピールも全盛期より多彩だ。師匠・ジャイアント馬場さんが同じ後楽園ホールで言ったように、大仁田が「何だまだやれるじゃないか」と思っても不思議ではない。(酒井 隆之)

最終更新:5/12(金) 16:36

スポーツ報知