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<自動車>大手7社17年3月期 円高逆風で5社が営業減益

毎日新聞 5/12(金) 21:00配信

 自動車大手7社の2017年3月期連結決算が12日、出そろった。為替レートが対ドルで前年度比12円円高に進んだことや、主力の北米市場の競争激化による採算悪化が逆風となり、本業のもうけを示す営業利益は5社が減益となった。売上高も6社が減収となる厳しい決算となった。

 為替レートは対ドルで、2015年度平均の1ドル=120円から、16年度は108円まで円高が進行して、各社の業績を押し下げた。昨年6月に英国民投票で欧州連合離脱派が勝利して、安全資産とされる円が買われるなどした昨年度前半の円高進行の影響が大きかった。為替による営業利益の減益影響は、トヨタ自動車で9400億円、ホンダで2832億円に上った。

 さらに各社の重しになったのは、稼ぎ頭の米国市場が失速気味で、利幅が縮小傾向にあることだ。世界販売台数の6割を米国が占めるSUBARU(スバル)の吉永泰之社長は9日の記者会見で、「米国市場では(値下げの原資となる)販売奨励金が増える」と、競争環境は今期も厳しくなるとの見方を示した。

 加えて、保護主義的な主張を続けるトランプ米大統領の発言もリスク要因となっている。米国はカナダ、メキシコと北米自由貿易協定(NAFTA)について再交渉する見通しだが、結果次第ではメキシコに3工場を抱える日産などに影響が及ぶ可能性もある。自動運転や電動化技術など将来に向けた研究開発費の負担も各社に重くのしかかる。スズキの鈴木修会長は12日の記者会見で「生き残りをかけてやっていくしかない」と述べ、必要があれば上限を定めずに研究開発費を投じる考えを示した。【安藤大介】

最終更新:5/12(金) 23:45

毎日新聞