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<ソフトバンク>中国配車企業に5500億円 巨額投資合意

毎日新聞 5/12(金) 21:16配信

 ソフトバンクグループは、中国の配車サービス大手「滴滴出行(ディディ・チューシン)」に対し、50億ドル(約5500億円)の巨額投資をすることで合意した。企業買収を除いたソフトバンクによる純粋な投資額としては過去最大規模。中国で成長を続ける滴滴出行への投資効果が高いと判断した。少子高齢化などで国内の通信業界が頭打ちとなる中、海外展開を加速させて収益拡大を図る考えだ。

 ソフトバンクは、本業の携帯電話を中心とした通信などの事業収益と、投資による利益の両輪での成長を目指しており、これまでも中国やアジアなど海外のベンチャー企業に積極的に投資してきた。滴滴出行に対しても、2015年に他社と共同で6億ドル(約660億円)を投資している。今回の投資後の出資比率は明らかにしていないが、「あくまで投資先」(広報)として、滴滴出行の筆頭株主や親会社にはならない方針という。

 滴滴出行は、12年に創業したベンチャー企業。スマートフォンを使ってタクシーなどを呼ぶ配車アプリサービスを手がけており、自動車大国の中国で圧倒的なシェアを誇る。昨年には米IT大手のアップルも10億ドル(約1100億円)を投資するなど、世界的に有望な投資先として注目されていた。

 滴滴出行はこれらの資金を使い、昨年には米国の同業大手ウーバー・テクノロジーズの中国事業を買収するなど規模を拡大。今年4月にはさらなる成長を目指し、55億ドル(約6000億円)の資金調達をすると発表。今回のソフトバンクの投資はその一環で、滴滴出行は今後、自動運転などの技術開発を進めるとともに、中国以外への進出も検討している。

 一方、今回ソフトバンクが巨額投資を決めた背景には、17年3月期連結決算の最終(当期)利益が1兆4263億円と初めて1兆円を超えるなど好調な業績がある。好調の要因の一つがベンチャー企業などへの投資による利益で、投資回収益は7000億円以上に上る。今後も投資を進めるため、近くサウジアラビア政府などと組んで投資ファンドを設立する予定。孫正義社長は10日の決算発表記者会見で「今後ファンド経由で積極的に大規模投資をしていく」との考えを示している。【浜中慎哉】

最終更新:5/12(金) 21:17

毎日新聞