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<共謀罪審議>18日衆院通過にらみ激化

毎日新聞 5/12(金) 22:04配信

 「共謀罪」の成立要件を改めた「テロ等準備罪」を新設する組織犯罪処罰法改正案を巡り、自民、公明両党と日本維新の会は12日、衆院法務委員会で、取り調べの録音・録画(可視化)を付則に盛り込むなどした修正案の趣旨説明を行った。18日の衆院通過を目指すが、民進党も同法に人身売買や組織的詐欺の予備罪を新設する対案を説明し、攻防が一段と激化した。

 修正案は、捜査機関の乱用に対する懸念を踏まえ、本則で「取り調べその他の捜査」は「適正の確保に十分に配慮しなければならない」と明記。付則には、裁判員裁判の対象となる殺人罪などの重大事件と同様にテロ等準備罪の捜査でも可視化することや、全地球測位システム(GPS)を活用した捜査の制度のあり方について必要な措置を検討することを盛り込んだ。

 テロ等準備罪の捜査を巡っては、民進党などが「将来的に電話などの通信傍受を認める法改正が行われると監視社会が進む恐れがある」と指摘し、政府は「通信傍受の対象にすることは予定していない」と否定を繰り返している。この日の審議では林真琴法務省刑事局長が、通信傍受に必要な令状の発付に厳格な要件があると説明。「仮に通信傍受の対象にすると想定しても令状が発付される程度まで捜査が進んでいれば、(傍受せずに)逮捕するなど別の手法を選択する」と述べ、通信傍受の活用は非現実的との見方を示した。

 また、審議では、岸田文雄外相が「国際組織犯罪防止条約」の事務局を務める、国連薬物犯罪事務所(UNODC、ウィーン)を2日に表敬訪問したことが明らかにされた。公明党の浜地雅一氏の質問に対する岸信夫副外相の答弁によると、UNODCの事務局長は「国際組織犯罪とテロや暴力的過激主義は関連性がある。誰しもがテロの脅威から逃げられない中で条約は非常に重要」などと述べ、日本の早期の締結に期待したという。【鈴木一生】

最終更新:5/12(金) 22:04

毎日新聞