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稀勢の里に懸賞史上最多の608本…全勝なら3447万円

スポーツ報知 5/13(土) 6:04配信

 大相撲夏場所(14日初日・両国国技館)の出場を表明した横綱・稀勢の里(30)=田子ノ浦=が“特需”を巻き起こした。

 日本相撲協会関係者によると、夏場所の稀勢の里への個人指定懸賞が過去最多だった春場所の300本から608本まで倍増することが判明。懸賞金の総本数も過去最多を更新することがほぼ確実となった。稀勢の里は12日、東京・墨田区の野見宿禰(のみのすくね)神社で奉納土俵入り。両国国技館では取組編成会議が開かれ、初日、2日目の取組が発表された。

 稀勢の里への期待が、大きな数字となって表れた。左上腕などの故障を抱えながら出場を決めた横綱に、史上最多となる608本の個人指定懸賞がかけられた。自身への個人指定懸賞は先場所の約300本が最多。懸賞は1本当たり6万2000円で、経費を除く実収入は5万6700円。全勝なら3447万3600円もの大金が手に入る計算になる。

 協会関係者は驚きを隠せなかった。懸賞本数のデータを残し始めたのはここ数年だが「608本というのは尋常じゃない数字」。1人横綱時代の白鵬(32)=宮城野=でも、多かった時期で200~250本ほどだったという。近年は懸賞本数が増加傾向にあり「若貴の頃はこんなに懸賞は多くない。間違いなく史上最多だと思います」と証言した。

 個人指定では次点の関脇・高安(27)=田子ノ浦=が119本。4横綱でも白鵬が112本、鶴竜(31)=井筒=、日馬富士(33)=伊勢ケ浜=がともに47本。他の力士を圧倒する“キセ特需”によって、夏場所の懸賞金の総本数も15日間合計で2219本と過去最多を更新する見込み。過去最多は15年秋場所の1979本だが、人気力士の休場がなければ記録更新は確実だ。

 特需の中心にいる横綱はこの日、昇進後初の東京場所前の恒例行事である野見宿禰神社で奉納土俵入り。先場所千秋楽以来の土俵入りをひと目見ようと、ファンが道路にまであふれ出した。相撲の神様がまつられている由緒ある神社で、力強い雲龍型を披露して回復をアピール。状態は100%ではないが「力士ですからね。みんな痛いところはある。自分だけじゃない」。出稽古を重ね、本場所で戦えるまでに仕上げてきた。

 初日の相手は小結・嘉風(35)=尾車=に決まった。過去15勝4敗と圧倒するが、現幕内力士最多の金星6個を獲得する“横綱キラー”。結びの一番には上限の60本を超える70本ほどの懸賞申し込みがあったため、調整して減らす事態になった。「不安はありますけど。その分場所までしっかり稽古できた。初日の一番を集中してやりたい」。1937年夏場所の双葉山以来、80年ぶり4人目となる初優勝からの3連覇に向けて重要な序盤戦。かけられた期待に、結果で応えてみせる。(秦 雄太郎)

 ◆懸賞

 幕内力士の取組1本につき6万2000円がかけられる。うち5300円は協会の事務経費として天引きされる。1つの取組にかけられる懸賞は呼び出しが旗を手に土俵上を回る制限時間の関係で、20本×3周の60本が限界とされ、それ以上の申し込みがあった場合は事前に整理される。最多は61本(東京開催はファン投票による森永賞1本が付く)で、15年初場所の白鵬―鶴竜、17年初場所の白鵬―稀勢の里(ともに千秋楽)など。1場所での最多獲得は15年初場所で白鵬の545本。

最終更新:5/13(土) 6:04

スポーツ報知