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牛を磐梯山へ 6月6年ぶり放牧再開 猪苗代町営牧場

福島民報 5/12(金) 9:53配信

 東京電力福島第一原発事故の影響で使用を自粛していた福島県猪苗代町の町営磐梯山牧場は6月23日、6年ぶりに牛の放牧を再開する。11日、町役場で開かれた会議で決めた。町内の酪農家らは待ち望んでいた地元での放牧再開に期待を寄せている。
 放牧地約15ヘクタールを開放し、乳牛と肉牛を2カ所に分けて40頭ほどの受け入れを予定している。今後、電気牧柵の設置や町内外の酪農家らに預け入れの希望を調査する。
 牧場は昭和41年、猪苗代湖を望む磐梯山麓に開いた。約110ヘクタールの敷地のうち、牧草地約80ヘクタールを有し、例年5月下旬から10月末まで約40頭の牛を受けて入れていた。
 牛用飼料の放射性セシウムの暫定許容値が1キロ当たり100ベクレルに厳格化された平成24年2月の調査結果で、町内の飼料が暫定許容値を超え使用自粛を余儀なくされた。町は25年から4年間天地返しなどの除染を行った。28年6月の調査で暫定許容値を下回り、再開に向けた協議を進めてきた。
 町内で酪農を営むJA会津よつば酪農部会長の浅川通さん(59)は原発事故以前は毎年12、3頭の牛を磐梯山牧場に放牧していた。現在は生後6カ月以上の育成牛約15頭を北海道の牧場に預けており、放牧再開に合わせて順次帰還させる。浅川さんは「町外の酪農家からも放牧再開を期待する声がある。牛の様子をいつでも見て、古里の自然で育てられるのはうれしい」と再開を待ち望んでいる。
 県畜産課によると、原発事故の影響で放牧を見合わせていた牧場が再開するのは、いわき市の芝山牧野、郡山市の石筵ふれあい牧場に続き3例目。

福島民報社

最終更新:5/12(金) 10:32

福島民報