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糖尿病治療に道 無菌豚量産 技術確立へ 医療用需要見込む

5/12(金) 7:01配信

日本農業新聞

 静岡県畜産技術研究所中小家畜研究センターが、ほぼ無菌の「DPF豚」生産の技術確立に乗り出した。厚生労働省は2016年、条件を満たせば動物の臓器や細胞の移植を容認する方針を提示。将来的に医療用途での豚の需要増が見込まれることから、研究を始めた。県内企業と連携し、5年後の技術確立を目指す。

 動物の臓器や細胞の移植に関する研究は、臓器移植のドナーが不足している医療分野で注目を集めている。臨床試験で、豚の膵臓(すいぞう)移植が1型糖尿病の治療に有効であることも確認されている。

 現在、研究室レベルで無菌豚が生産されているが、量産は難しい。構想では、子豚を帝王切開で取り出し、無菌状態で飼育する。飼育のために外気を遮断する箱型の飼育器具を開発する。無菌状態で輸送するための器具も設計する計画だ。

 検査項目は寄生虫、真菌、細菌、ウイルスで、それぞれ数十種類をクリアしたものを「DPF豚」とする。SPF豚(特定病原菌不在豚)よりも無菌状態に近い。

 同センターの大竹正剛上席研究員は「食肉以外で、医療用へ利用の幅が広がる。コストを抑え、効率的に生産できるよう研究を進めたい」と話す。

日本農業新聞

最終更新:5/12(金) 7:01
日本農業新聞