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震災乗り越え「箱根路」へ 上武大の学生トレーナー 梶原さん(石巻出身)

5/12(金) 6:01配信

上毛新聞

 東日本大震災の津波で多くの犠牲者を出した宮城県石巻市出身の梶原結南さん(18)が今春、上武大(群馬県伊勢崎市)のスポーツ健康マネジメント学科に入学し、駅伝部の学生トレーナーとして選手と共に箱根駅伝出場を目指している。震災で友人を亡くした悲しみを胸にしまい、「悔いを残さないように毎日全力で」とチームのために奔走している。

「シード権取りゴールする姿を」

 震災当時は石巻釜小の6年だった。避難した校舎の3階から見た津波は「どんどん押し寄せてきて、怖くてすごく高く見えた」と振り返る。津波の犠牲となってしまった友人もいる。自宅の1階は天井近くまで水に浸り、夏まで同市内の祖父母の家で過ごした。

 震災を経験して考え方が変わった。「当たり前だと思っていた生活は当たり前じゃない」。悔いを残さないように生きていこうと決めた。中学、高校で所属した陸上部ではけがが多く、接骨院に通う間に「選手を支える仕事をしたい」と思うようになった。柔道整復師の資格取得と箱根駅伝を目指し、進学先に上武大を選んだ。

 現在は朝練習の準備のため午前5時に起き、授業や夕方の練習後は選手のマッサージを担当。就寝が午前0時を過ぎることも多い。それでも先輩に教わりながら「早く選手全員から信頼されるようになりたい」と貪欲だ。

 近藤重勝監督は「しっかり目標を持ってやっている。選手を強くしたいという思いを持ち続けてほしい」と期待する。

 箱根駅伝に9回出場した上武大だが、10位以内に与えられるシード権を獲得したことは、まだない。「シード権を取ってゴールする選手を見たい」と梶原さん。憧れの舞台を目指して走り続ける選手たちと共に全力で走り始めている。

上毛新聞社

最終更新:5/12(金) 6:01
上毛新聞

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