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元町職員ら2人逮捕 土地の税情報漏らし、牧場乗っ取り図る 北海道本別町

十勝毎日新聞 電子版 5/12(金) 13:48配信

 町職員として職務上知り得た町内の山林の固定資産税に関する情報を知人に漏らしたとして、道警捜査2課や本別署などは11日午後、地方税法違反(秘密漏えい)の疑いで、本別町仙美里、元本別町役場住民課課長補佐で無職の本寺一彦容疑者(60)を逮捕した。さらにこの情報を基に、同町内に土地を所有する牧場(農業法人)を乗っ取ることを目的とした有印私文書偽造・同行使などの疑いで、同町北8、農場作業員佐藤隆夫容疑者(66)を逮捕した。道警は12日未明、町役場を家宅捜索し、関係書類などを押収。同日に両容疑者を釧路地検に送致した。

 本寺容疑者の逮捕容疑は、税金の徴収業務をしていた2014年5月ごろ、固定資産税が支払われていない町内の山林の情報を、立ち木の売買の仕事をしていた佐藤容疑者に漏らした疑い。

 佐藤容疑者はこの情報を基に、山林を所有する大樹町内の牧場が休眠状態と知り、牧場の役員に就いたとする内容の有印私文書を偽造・行使し、法務省の管理ファイルに偽の情報を登録させるなどした疑い。

 佐藤容疑者は、牧場の役員登記を不正に変更しようと自宅のパソコンと印鑑を使い、牧場の代表取締役など役員5人の辞任届を偽造。14年6月下旬ごろ、釧路地方法務局帯広支局で、自らが牧場の取締役となったとする虚偽の変更登記を提出したという。

 道警捜査2課は、両容疑者の認否を明らかにしていない。佐藤容疑者が山林の立ち木を製材会社などに売って利益を得たり、本寺容疑者が情報漏えいの見返りに佐藤容疑者から金品などを受け取ったりしていた可能性もあるとみて慎重に捜査している。

 今回の捜査は、同課と釧路方面本部捜査課、本別、帯広両署が合同で実施。道警は12日、両容疑者を本別、帯広両署で取り調べた後、釧路地検に送致した。

 本寺容疑者は、町民から徴収した税金の一部約12万円を町に納入処理していなかったとして、15年2月に戒告処分を受け、同3月に自主退職した。この問題について、町は税金の紛失などとして私的流用を否定し、「犯罪に至る事案ではない」としていた。これをめぐり昨年6月、町民からの告発を受けた道警が捜査し、今回の事案が発覚した。

十勝毎日新聞

最終更新:5/12(金) 13:48

十勝毎日新聞 電子版