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原料原産地表示、実施危ぶむ声が続出

健康産業新聞 5/12(金) 18:06配信

 2020年春に全面施行を予定している加工食品の原料原産地表示制度に対して消費者側、業界側の双方から制度の矛盾点やコスト負担の増加、導入時期などを理由に実施を危ぶむ声が聞こえている。消費者側からは「内容が複雑」「極めて分かりにくくさせている」「誤認を招く」などの意見が噴出。特に例外を認めた“可能性表示”や“大括り表示”などは消費者の誤認に直結すると批判の的になっている。

 原料原産地表示制度は、重量順位1位の原材料の産地を表示する制度。

 食品産業センターは意見を取りまとめ「今回の基準改正案は複雑で分かりにくい。中小事業者が理解不足から表示ミスをすることも考えられる。パブリックコメントを踏まえ、中小事業者の実行可能性について部会で再度議論すべき」と指摘。個別事項では「原産地表示は安全性とは直接関係ない事項。新制度において表示に誤りがあっても、直ちに表示の修正や商品撤去まで求めないなど弾力的な運用を望む」とした。

 さらに「経過措置期間を5年間に延長して欲しい。大手事業者はシステムの改修に1年間を要し、過去の使用実績調査に2年を見込む。並行で行ったとしてもシステム登録後のデザイン決定には3ヵ月かかり、実際の改版作業と包材メーカーへの発注で4年近くかかる」とし、現在示されている猶予期間の2年半での対応は不可能と主張した。

 日本生活協同組合連合会では「消費者が期待する表示には程遠い。制度の再検討を求める」と制度の問題点を指摘。さらに現行の一括制度の維持や「例外表示によって複数の表示方法を認めることは表示を分かりにくくする。消費者の誤認や混乱を招き、事業者による適正な表示管理も困難になる」と再考を求めた。

 一方、健康食品業界の反応は「原産地証明は実質コストアップにつながるが、対応せざるを得ない」「国産をアピールできるのは強みになる」(いずれも原材料メーカー)「販社から問合せが増えているため、対策チームを組織した」(受託メーカー)など準備を始めている。

健康産業新聞

最終更新:5/12(金) 18:06

健康産業新聞