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「JR」四国・北海道は赤字。本州3社は最高益という明暗

ニュースイッチ 5/12(金) 7:49配信

次の「30年」何で稼ぐ?

 JR7社の2017年3月期連結決算が11日出そろい、本業の鉄道事業では16年10月に上場したJR九州が発足以来初めて黒字に転換、JR貨物はバブル経済期以来の黒字復帰を果たした。分割民営化から30年、各社は非鉄道領域を開拓、拡大して経営の安定化を図るとともに、鉄道事業の効率化、収益改善を進めた。一方で経営安定基金の運用益に支えられてきたJR北海道、JR四国は苦境に立っている。

 本州3社の当期利益は、いずれも最高を更新した。JR東日本は北海道新幹線の開業効果もあり、売上高も最高。JR東海はビジネス・観光需要ともに堅調で売上高、各利益段階すべて最高。JR西日本は熊本地震の影響や北陸新幹線の延伸効果が薄れ、減収営業減益となった。

 他4社の鉄道事業は、JR九州が前期に固定資産の大幅減損などを実施し、費用を抑えたことから250億円の黒字(前期は115億円の赤字)。

 JR貨物も輸送をトラックから鉄道に転換するモーダルシフトを追い風に、5億円の黒字(同33億円の赤字)。JR北海道とJR四国の同事業は増収も、修繕費や減価償却費がのし掛かった。頼りとする経営安定基金の運用益も減り、連結経常損益は北海道が公表以来初の赤字、四国が6期ぶりの赤字。

 18年3月期連結決算業績予想は、東日本と西日本が増収増益。東海はリニア中央新幹線関連の費用が増え、増収減益。九州は増収も営業、経常利益は減少。貨物は営業費用がかさみ増収減益。北海道と四国は経営安定基金の運用益が減り、経常赤字は拡大する。

 JRグループは4月に国鉄分割民営化から30周年を迎えた。国鉄時代に開業した新幹線は東海道、山陽、東北(盛岡まで)、上越の4路線だったが、分割民営化後、開発が加速し、九州や北海道にも延伸した。今や高速鉄道のネットワークは全国に張り巡らされている。2022年には九州新幹線の長崎ルート、23年には北陸新幹線が敦賀まで、31年には北海道新幹線が札幌まで延伸する計画だ。

 国鉄時代に開業した新幹線は東海道、山陽、東北(盛岡まで)、上越の4路線だったが、分割民営化後、開発が加速し、九州や北海道にも延伸した。今や高速鉄道のネットワークは全国に張り巡らされている。2022年には九州新幹線の長崎ルート、23年には北陸新幹線が敦賀まで、31年には北海道新幹線が札幌まで延伸する計画だ。

 JR東海の柘植康英社長は「屋台骨の東海道新幹線を磨き上げてきた」と、30年を振り返る。東海道新幹線は1964年の開業当初、1日当たりの運行本数は60本程度だったが、民営化後、JR東海が車両や地上設備など技術革新を進め、現在は1日約358本と約6倍に拡大している。

 20年には新型車両「N700S」を導入。13年に運行を始めた現在の最新車両「N700A」以来、約7年ぶりの新型車両投入となる。

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最終更新:5/12(金) 10:28

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