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FBI長官解任は「第2のウオーターゲート事件」に発展?全米に波紋広がる

ホウドウキョク 5/12(金) 11:39配信

FBI長官の電撃解任から、一夜明けた10日。ホワイトハウスの前に集結した人々は、トランプ大統領への怒りをあらわにしていた。
デモ参加者は、「(長官が)アメリカ国民に真実を伝えようとしたのに、トランプ大統領が国の権力をかざすことが正解なのか」と怒りをあらわにした。

新聞各紙が1面でこの問題を取り上げるなど、全米に波紋が広がっている。その訳は、解任理由と、そのタイミングだった。

2017年1月、トランプ大統領はコミー氏をファーストネームで呼ぶ仲だった。このおよそ4カ月後、トランプ大統領は、「よい仕事をしていなかったから」との理由で、コミー氏を解任した。

FBI長官は「信頼を失った」と、ツイッターに投稿

トランプ大統領は、コミー長官について、「ワシントンの共和党と民主党、ほぼ全員からの信頼を失った」とツイッターに投稿。
後任については、「はるかに良い仕事をする人と交代し、FBIの精神と威信を取り戻す」としている。
さらにこの問題で批判を強める野党・民主党に言及し、「コミー氏を解任すべきだと言ってきたのに、今は悲しむふりをしている」と皮肉った。

しかし、地元メディアは、別の理由をうかがわせる、ある出来事を報じた。

FBIは2016年大統領選のロシア介入疑惑についてトランプ陣営の関与を捜査

コミー氏率いるFBIは、2016年の大統領選挙で、クリントン氏陣営にサイバー攻撃などが仕掛けられた疑惑について、トランプ陣営とロシアが連携していたのではと捜査していた。

そして地元メディアによると、コミー氏は、解任のわずか数日前、FBIが属する司法省に対して、さらなる捜査体制の強化を求めていたと報じた。
トランプ大統領が、捜査の妨害を狙ったのではともいわれている。

電撃解任についてロシアのプーチン大統領は、「わたしたちには関係ない」とコメントしている。

「第2のウオーターゲート事件」に発展?

そんな中、声を荒げる市民が口にしたのは、「火曜夜の虐殺」。

アメリカ史上に名を残す政治スキャンダル「ウオーターゲート事件」。
1973年、疑惑の渦中にあった当時のニクソン大統領は、捜査にあたった特別検察官らを電撃解任。「土曜夜の虐殺」と呼ばれた。

これをきっかけに、辞任に追い込まれたニクソン大統領。
そして、今回の突然の解任は火曜日。「火曜夜の虐殺」は、「第2のウオーターゲート事件」に発展する可能性はあるのか。

国際ジャーナリスト・堀田佳男氏は、「FBI職員の中で衝撃が走ったというふうに聞いています。FBI職員・捜査官が、反トランプとして、もしかすると弾劾へと持ち込んでいこうという、積極的な動きに出てくるかもしれない」と語った。

この解任劇に、民主党のシューマー上院院内総務は「アメリカ人は皆、今回の退陣が隠蔽(いんぺい)の一部だと思ってしまうだろう」と述べ、反発を強める民主党などは、独立した捜査を行うため、特別検察官の任命を要求している。

「コミー氏はスタンドプレーが目立った」と解任の正当性主張

波紋が広がる中、トランプ大統領は11日、テレビのインタビューで、「司法副長官などの推薦がなくても解任するつもりだった」と、判断の正当性を強調した。
トランプ大統領は、「コミー氏とは3回話したが、わたしは捜査の対象ではないと語っていた」と述べ、その後の議会証言で、捜査継続を明言したコミー氏の姿勢に疑問を呈した。また、トランプ大統領は、「FBIは混乱している」と述べ、「コミー氏はスタンドプレーが目立った」と解任の正当性を主張した。

最終更新:5/12(金) 11:39

ホウドウキョク