ここから本文です

円熟期の「波の伊八」 光厳寺の彫刻、文化財に /市原

千葉日報オンライン 5/12(金) 11:27配信

 千葉県市原市は、「波の伊八」の名で知られる名工、武志伊八郎信由(初代伊八)が手掛けた同市大和田の光厳寺本堂の欄間彫刻を市指定有形文化財(彫刻)に指定した。江戸時代後期、初代伊八円熟期の作とされ、高い技術と表現力が示された貴重な彫刻という。

 初代伊八は1752年、現在の鴨川市に生まれ、房総半島南部を中心に活動。「波を彫らせたら天下一」とうたわれ、広範囲に作品を残したが、市原市ではほかに同市飯給の真高寺山門の彫刻があるのみだ。

 市教育委員会ふるさと文化課によると、欄間彫刻は3面あり、刻銘とその作風から初代伊八の作と断定。制作時期は不明だが、紀年銘のある県内の別の作品との比較などにより、初代伊八が50代後半のころの彫刻と推定できる。

 3面の内訳は縦77センチ、横242センチ、厚さ13センチの「波に龍」とその両脇の人物像「寒山」「拾徳」。いずれも薄い板材を最大限に生かし、龍の躍動感などを見事に表現しており、当時の活動状況を探る上でも重要な作例という。

 欄間彫刻は光厳寺本堂の外側にあり、自由に見学できる。

最終更新:5/12(金) 11:27

千葉日報オンライン