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青森・八戸に家庭紙新工場建設 三菱製紙、王子HDと新会社設立へ

デーリー東北新聞社 5/12(金) 11:36配信

 青森県八戸市に主力工場がある三菱製紙(東京)は11日、王子ホールディングス(HD、東京)の子会社「王子ネピア」(東京)との共同出資で、ティッシュやトイレットペーパーといった家庭紙を製造する新会社「エム・ピー・エム・王子ホームプロダクツ」(同市)を設立すると発表した。三菱製紙八戸工場内に新工場を建設し、2019年4月の稼働開始を目指す。年間生産量は約1万8千トンを見込む。同工場の生産品目を増やし、稼働の安定化や収益基盤の強化を図る考え。

 三菱製紙は07年11月から製紙業界最大手の王子HDと情報用紙事業などで提携し、業務提携の幅がさらに広がった格好。第2次中期経営計画(16~18年度)では「アライアンス(企業間提携)による収益の安定化」を掲げ、王子HDとの連携や洋紙事業の構造改革を進める方針を示している。

 八戸工場内では、共同で立ち上げたバイオマス発電事業会社「エム・ピー・エム・王子エコエネルギー」(同市)による「八戸エコエネルギー発電所」が9日に着工したばかりだ。

 三菱製紙によると、新会社の出資比率は三菱製紙70%、王子ネピア30%。資本金8千万円。社長には三菱製紙の佐藤啓一・執行役員八戸工場次長が就く。新工場は今秋に着工予定で、メインの製造設備は王子ネピアから移設する。投資額は約50億円。地元を中心に30人以上を新規雇用する。

 ティッシュやトイレットペーパーを中心に生産し、王子HDは「ネピア」、三菱製紙は「ナクレ」の従来のブランド名で、主に東北地方に出荷する予定。

 電子媒体の普及で紙需要が減退する一方、家庭紙市場はインバウンド(訪日外国人旅行客)の増加などを背景に成長しており、こうしたニーズに対応する。

 三菱製紙は子会社の北上ハイテクペーパー(岩手県北上市)が家庭紙生産を手掛けているが、業務の大半を新工場に移し、効率的な生産体制を整える。王子側にとっては、東北初の家庭紙事業の拠点として競争力強化や物流コストの削減を図るのが狙い。

 三菱製紙は「八戸工場の体質強化策の一つとして、成長が見込まれる家庭紙を製造し、生産の多角化や安定した収益構造の構築につなげたい」としている。

デーリー東北新聞社

最終更新:5/12(金) 11:36

デーリー東北新聞社