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<アスクル火災>防火対策など報告 都内で検討会「法改正が必要」

5/12(金) 23:00配信

埼玉新聞

 埼玉県三芳町上富の事務用品通販大手アスクルの物流拠点「アスクルロジパーク首都圏」の倉庫火災で、総務省消防庁と国土交通省は12日、東京都内で防火対策と消防活動の在り方を検討する第3回会議を開いた。同種の大規模倉庫で延焼拡大を防ぐため、屋外から直接放水することができるように外周部に開口部を設置することや、直接放水できない建物中央部にスプリンクラー設備などを設置する対策などの必要性が報告された。

 会議では、延焼が拡大して鎮火まで12日間を要した理由について、建物の2階部分に消防隊の進入口となるような開口部が少なく、屋内への注水が困難だったことが挙げられた。多方面から、延焼箇所に近い経路から進入して放水できていれば、延焼拡大を防げた可能性があるとした。屋外から直接放水が困難な建物中央部には、屋外から送水するスプリンクラーなどの仕組みを設ける対策も示された。

 座長で東京理科大学総合研究院の小林恭一教授は「今回これだけの被害が出たが、消防法、建築基準法でカバーできる部分を越えている。一定の法改正や義務付けが必要だと思う」と見解を述べた。

 また、鎮圧までの6日間に3度起きた爆発音のうち、2月16、19日のものは天井からつり下げられたコンベヤーなどの落下による衝撃音や、屋根の崩落で空気の流れが一時的に変化した急激な火勢の拡大によるものであることが分かった。同20日の破裂音については、可燃性ガスを使ったほこり取り用のエアダスターが破裂した可能性が高いとした。

 防火シャッターの6割超が不作動だったり、コンベヤーなどが挟まって閉鎖障害を起こした点に関しては、感知器の情報を伝える配線などが火災でショートし、電送機能が喪失したことが想定されていたが、アスクルがシャッターの作動を点検する際、最後まで下ろしきる確認をしていなかったことも明らかになった。

最終更新:5/12(金) 23:00
埼玉新聞