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弁当箱で竹害対策とCO2削減 竹材料に川崎市内企業連携

カナロコ by 神奈川新聞 5/12(金) 22:41配信

 竹を材料に使い抗菌効果や二酸化炭素(CO2)削減が期待できる弁当箱を川崎市内のメーカー「ユニオン産業」(中原区井田杉山町)が開発し、市内業者による保育園や学校向けの仕出し弁当にも使われ始めた。市内の竹林からも材料を集め始めており、仲介した市と市産業振興財団は「環境に優しい上、近年問題になっている(周囲の樹木を侵食したり、がけ崩れの恐れが生じたりする)竹害対策にもつながる」と一石二鳥の効果を期待している。

 プラスチックの成形加工などを手掛けるユニオン産業は15年ほど前、竹や草などの粉末と合成樹脂のポリプロピレンで環境プラスチック「ユニペレ」を開発した。「燃やしてもダイオキシンが発生せず、CO2排出も40%以上を削減。腸管出血性大腸菌O157の抑制や抗ウイルス性の高さも試験機関で証明された」と森川真彦社長。食器や箸などで商品化し、2010年に川崎ものづくりブランドにも認定された。

 市内では、モウソウダケの竹林の放置や荒廃が目立ち、竹害対策として市側が同製品の活用を模索。都内や市内の保育園、私立学校への仕出し弁当を製造販売している「アポルテフードファクトリー」(高津区北見方)と取り合わせた。同社の毛利公一営業統括部長は「抗菌作用が魅力。お子さまのお弁当は大人以上に衛生面に気を使うので」と話し、学校など60カ所向けに計500食を扱っているが食中毒は起きていないという。

 ユニオン産業は、市の紹介で長年手入れがされず荒廃した高津区久末の竹林で、間引きした竹の活用もスタートした。市経済労働局企画課の木村佳司オープンイノベーション推進担当課長は「農家の高齢化や後継者不足などもあり、竹林が放置されている。市内農家と仕出し弁当、メーカーの農商工連携のモデルとしても期待している」と話している。

最終更新:5/12(金) 22:41

カナロコ by 神奈川新聞