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宇宙の神秘をアートに、大阪で野村仁展

5/12(金) 7:00配信

Lmaga.jp

時間、重力、物体の運動、宇宙の秩序といった普遍的な存在を、我々が知覚できる形に置き換えて作品化してきた野村仁(1945~)。彼の活動初期にあたる1960年代~80年代の代表作と新作による個展が「アートコートギャラリー」(大阪市北区)で、5月13日からおこなわれます。

【写真】野村仁《Plagiophyllum & NGC 2207+IC 2163(1.63億光年)》2002-2006 Courtesy of NAOJ ※参考作品(撮影:豊永政史)/野村仁『光と地の時間』@アートコートギャラリー(大阪市北区)、5月13日より

具体的な作品として「Dryice」は、常温で昇華するドライアイスを屋外で移動させ、変化する重量と時間を順次記録しながら固定カメラで撮影したもの。記録された偶然の形のなかに、現象全体を貫く必然の力らしきものが窺えます。「‘moon’score」は、5本の線を写し込んだフィルムで月を撮影したもので、手ぶれにより月は5本の線上を上下します。それを楽譜に見立てて演奏すると、なんと音楽が立ち現れるのでした。また「北緯35度の太陽」は、北緯35度の地で撮影した1年間の太陽の軌跡を繋ぎ合わせたもの。太陽が描く曲線に沿って並べた結果、美しい「無限大」の形ができあがりました。

ほかには、化石と天体写真を対比して悠久の時間や宇宙空間に思いを馳せる新作も。このように、通常なら科学の言語で語られる自然や宇宙の神秘を、詩的なアート作品として提示するのが野村仁の特徴です。代表作をまとめて見られるこの機会をお見逃しなく。なお、5月20日・16時から、作家による対談とレセプションが予定されています(参加無料、対談は要予約)。

文/小吹隆文(美術ライター)

最終更新:5/12(金) 7:00
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