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メールを書いてみんなに嫌われるにはどうすれば

BBC News 5/12(金) 17:58配信

ショーン・コグラン教育担当編集委員

そのメール、上司にCCするのはやめよう。

上司をCCに入れたからと言って、あなたの印象は良くなったりしない。会社のみんながあなたを信頼しなくなるだけだ。

ケンブリッジ大学ジャッジ・ビジネス・スクールの経営学教授による調査では、それが結論だった。

「CC効果」がいかに有害かと指摘するのは、デイビッド・デ・クレマー教授。社内電子メールのやり取りに潜む感情について研究した。

上司をCCに入れ続けても「透明性」が確保されるわけではないし、むしろ代わりに「恐怖の文化」を増大させると教授は指摘する。

あなたの受信箱をぎちぎちの満杯にしている業務メールには、ほかにも様々な、邪悪な問題が潜んでいる。

・「私はここにいます、ホントに」――近くの同僚にも遠くの同僚にも、自分はちゃんと働いていると伝えるのが目的のメールのことだ。自分が本当に作業していることが伝わる洞察を含んだコメントをちょっと付けて、適当なファイルを共有すればいいのだ。ほかには、まともな人間ならパブにいたりパジャマを着ていたりするはずの時間に、わざわざメールを送る、「深夜特急」バージョンもある。

・エゴ・メール――「ミーティング」とは、自分の最新業績を大勢に発表する場のことだと思っている人間がいる。同様に、メールは厚かましい自己アピールの場だと思っている同僚もいる。この手の人間は、管理職候補のこともあるし、目立ちたくて仕方がない野心満々な若手のこともある。けれども何がしたいのかはあまりにあからさまなので……みんなそれについてメールし始めるのだ。

・BCC――これは、メール界の大量破壊兵器だ。目に見えないが、ひどい破壊力を秘めている。さらに、こんな卑怯な手口がもし誰かに見つかったら、自滅も間違いない。

・キスマークは付けるべきか、付けざるべきか? ――メールの最後はどうしている?  ネットのマナーはただでさえ気がかりなのに、これを考えるとますます不安になってしまう。誰かが業務メールの最後に大きなキスマークを付けてきたら、自分もキスマークを返す?  もし付けなかったら、いかにも失礼でお堅い感じに見えるのだろうか?  メールを名前で結ぶ代わりにイニシャルだけという人もいる。まるで電子界の支配者だ。デ・クレマー教授によると、ほぼ確実に返信がもらえる結び方は、「With thanks in advance」(訳注・「あらかじめお礼を言っておきます」、つまり「よろしくお願いします」)。丁寧でありつつ、期待感が込められている。

・手柄を自分のものに――実際にはほかのみんなの業績なのに、まるで自分がやったみたいな調子のメールには要注意だ。そういうメールは決まって、実は意味不明でつるつるした管理職言葉で書かれている。あるいは、誰かが大変な目に遭っているのを、後ろ向きに気の毒がりながら実はあてこすって攻撃している。大変ですね。

・フェイスブックで見た、あれ――最高に爆笑ものだと思った人が、アドレス帳の全員にメールした。そうせずにいられなかった。けれどもあなたはそれを、恥ずかしいほどつまらないと思う。それでもその人は、次から次へと送ってくる。だからといって、何をどう言えばいいのだろう?  人付き合いをあえて拒否するアンチソーシャル・ネットワークなど、ありえるのか?  ここは言葉もなく肩をすくめる様子を一文字で表す「!」を返そう。

・短く――業務メールは、組織ピラミッドの一部だ。配信リストはまるで権力構造の縮図で、メールの長さと送信者同士の力関係には相関性があるという理論もある。部下は長い小論文を書き送り、上司はそれに短い単語だけで反応するものだ。なので、頭角を現したいなら、メールは短く。

・何年たってもゾッとする、あれはひどかった――絶対に避けられない。宿命的に抗いがたい「送信」ボタンがあるかのように、その悲劇は必ず起きる。誰かの悪口を書いたメールを、その当人に送ってしまうのだ。この悲劇はほかのどんなささやかなミスにも勝る。たとえば「なぜ自分は送別会に参加できないのか」を、「全員に送信」を押してしまったせいで、社内全員に説明してしまうなど、悪口メールを本人に送るのに比べればささいな話だ。嘘くさい誠意のメールよりもさらにひどい。嘘くさい誠意とはたとえば、私のところに最近来た、「お元気ですか」メールのことだ。「○○様  ますますご清祥のこととお喜び申し上げます」という、あて名が空欄の定型文のままだった。自分はとても特別な存在だと思わせてくれる文章だ。

・なぜだ?  なぜ返信しない――これぞ、メールという海域を泳ぐサメのように危険で、かつ訳が分からない存在だ。かなり単刀直入なメールを送ったが、返事がない。もしかして気づいていないのかもしれない。なので、何か言い訳を考えて再送する。それでも反応がない。どういうことだ?  相手は本当にそこにいるのか?  会話の途中で返信を止める人は、もっと妙だ。質問をしてきたから、対話を広げようと返信したのに、ピタッと返事が来なくなる。もしもし? 

・「ごめんなさい」よりも「ありがとう」が言えなくて――上司から来たお祝いのメールにはどう返信するだろうか?  電子的に背中をポンポンと叩かれ激励され、感謝の気持ちで心が温かくなっている。しかしそこでハタと気づく。どう返事すればいいのか。。感謝の気持ちを抑えて、ぶっきらぼうに「どうも」?  それともこの機会を使って、ずっと温めてきたもうひとつの素晴らしいアイデアを伝えるだろうか?  それはいかにも必死すぎるか?  そうこう迷ってしているうちに、ああもう、自然なタイミングは過ぎてしまった。今となったらもう返信など読まないかもしれない……。そしてそんな時、うっかり空メールを返信してしまうのだ。勝利から敗北へ転落だ。またひとり、廊下で会ってもそそくさと避けたい相手が増えてしまった。

(英語記事 How to make everyone hate you on email)

(c) BBC News

最終更新:5/12(金) 18:08

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