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米利上げペースの漸進主義に安心しきった投資家にリスク

Bloomberg 5/12(金) 12:11配信

米利上げのペースを巡り、金融当局と投資家は漸進主義に満足しきっているようにも見受けられる。だが、経済成長が世界的に勢いを増し、米失業率が一段と改善すれば見通しは激変する可能性もある。

市場は安心しきっている様子だ。CMEグループ(シカゴ)によれば、金利先物市場が織り込む6月の米利上げの確率はほぼ90%だ。ブルームバーグの算定では、投資家は年内にさらにもう1回の利上げが行われる可能性を受け入れる方向にあるものの、完全に納得しているわけではない。さまざまな金融資産のクラスでボラティリティー(変動性)が低下し、米国債のオプション価格についてのメリルリンチの指数は1988年までさかのぼるデータで最低水準近くにある。

米金融当局は6月13、14両日の連邦公開市場委員会(FOMC)後に声明と最新の経済予測を公表するが、その際のリスクはもちろん、今年と来年について当局者がこれまで示してきたそれぞれ年3回の利上げ見通しよりも、一段と急ピッチの金利引き上げの道筋を示唆するシナリオだ。

実際、ボストン連銀のローゼングレン総裁は今月10日、こうした方向にはっきりとかじを切り、3月に実施した利上げに加え、年内にさらに3回の引き上げを呼び掛けた。

バークレイズの米国担当チーフエコノミスト、マイケル・ゲーペン氏は「そうした方向にリスクはシフトしつつある」と述べるとともに、「債券市場はやや油断気味だ。賃金の伸びが引き続き緩慢であることをその根拠としているのだろう」との考えを示した。

原題:Fed Plan for Gradual Rate Hikes Is Starting to Look Complacent(抜粋)

Craig Torres

最終更新:5/12(金) 12:11

Bloomberg