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hitomi、萌え萌えぷっちん! カリスマメイドが“お萌てなし”

夕刊フジ 5/13(土) 16:56配信

 甘い声があふれるフロアで、青い目をした親子連れがとびきりの笑顔を浮かべていた。

 ここは東京・秋葉原のとあるビル。メイドカフェ「@ほぉ~むカフェ」は外国人向けの観光パンフレットにもその名が載っている。

 「もっとお店をよくしていきたいんです。いまではメイドとしてデビューする前に、座学や実技の講習も取り入れています。自分の経験をベースにできることが、現役メイド社長の強みですね」

 そう、こう見えても年間40万人以上がやってくるメイドカフェ運営会社の社長なのだ。重責を担う立場になって5年がたつ。

 「ギャル」でならした女子高生のときに、メークや髪色の制約がないメイドのアルバイトが目にとまる。「人と違うこと」に興味があったことから、秋葉原の門戸をたたいた。

 「その頃、メイドは10人ちょっとしかいませんでした。お店の大きさもたった7坪。それがいまでは250人ぐらいに増え、5店舗を展開するようになりました」

 メイドに詳しくなくても「萌え~」という言葉なら、誰しも一度は耳にしたことがあるはず。2005年にこのフレーズで、ユーキャン新語・流行語大賞トップテンを受賞している。

 オタクの男性向けと思われがちだったメイドカフェを老若男女が楽しめるよう、工夫をこらしてきた。提供するメニューひとつとっても、こだわりがすごい。例えば、「メイドとぷっちん キラキラ*プリンセスアラモード」と銘打たれたデザートは女性向けに開発した商品だという。

 「実はこれ、お嬢さま(=女性客)向けに、美容に効果があるといわれるヒアルロン酸入りのジュレを使ってるんです。同時にメイドのエッセンスにもこだわってプリンも用意しました。目の前で『萌え萌えぷっちん』ってかけ声をかけながら提供しています」

 その成果は客層にも表れている。

 「2割は女性で、この間は浅草観光のついでに遊びにきてくれたおばさま方がいらっしゃいました。修学旅行で東京に来た中学生から、70代のおじいさんまで年齢も本当にさまざま。最近では外国の方が3割ぐらいを占めます」

 以前に「別の星からやってきた」と自称する女性アイドルがいたが、こちらの出身地は「お花畑」。お客を楽しませるキャラクター設定にも余念がない。

 「この仕事をする上で、自分で作った座右の銘が『ハートにもメイド服』です。かわいい格好をするだけではメイドとして全うできません。心の底からメイドになりきることがご主人さまの喜びにもつながると信じて“お給仕”しています」

 東京五輪を3年後に控え、今後は海外からの「ご主人さま」がさらに増えると予想される。メイドに対して英会話の研修も導入するなど、経営者としてできることはなんでもやるつもりだ。

 「おこがましいんですが…」と控えめながらこう話す。

 「私、小さな頃からディズニーランドが大好きなんです。ゆくゆくはこのお店をそんな存在にできたら、そう思って頑張ってます」

 7坪が5店、10人が250人に。夢は大きいがあながち…の予感だ。 (ペン・宇都木渉 カメラ・酒巻俊介)

 ■ひとみ 本名・志賀瞳。出身地、年齢は非公表。メイドカフェ「@ほぉ~むカフェ」の運営会社インフィニア取締役社長。2005年にはアイドルユニット「完全メイド宣言」での活動により「萌え~」でユーキャン新語・流行語大賞トップテンを受賞。これまでアジア、北米、南米など十数カ国を訪問し、さまざまなイベントに出演している。著書に『たった7坪のテーマパーク』(KADOKAWA)。

最終更新:5/13(土) 16:56

夕刊フジ