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震災体験甚句に乗せて 岩手 語り部の会で4曲披露

産経新聞 5/13(土) 7:55配信

 東日本大震災の被災体験を相撲甚句の節に乗せて伝える「釜石あの日あの時甚句伝え隊」の語り部の会が震災月命日の11日、釜石市の旅館「宝来館」で開かれた。

 伝え隊は釜石市の北村弘子さん(65)と大槌町の藤原マチ子さん(64)の2人。藤原さんが震災で亡くした7歳上の兄を悼む「兄貴編」などを披露した。

 兄貴編は「生まれもっての相撲取り」「津波でさらわれて 一度はつぐんだ甚句だが」「唄(うた)いましたるこの甚句 天に届けと兄貴の甚句」と、アマチュア相撲の力士だった兄をしのんでいる。

 甚句は藤原さんが歌い、北村さんが合いの手を入れながら舞う。兄貴編のほか、夫を失った妻の悲しみを表現する「いのり編」、災害支援で駆け付けた自衛隊などに謝意を表す「感謝編」など3曲を宿泊客の前で歌った。

 語り部活動は平成25年に始めた。藤原さんの実家が相撲一家で、小さい時から甚句に慣れ親しんだことから甚句に乗せて語り継ぐスタイルを選んだ。北村さんは「言葉は廃れるが、歌は後世に残せる。10年、100年たっても風化させないようにしたい」と話している。 (今野奈保子)

最終更新:5/13(土) 7:55

産経新聞