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東芝監査、会計士が一時離脱=対立深刻、4月に異常事態

時事通信 5/13(土) 8:04配信

 東芝の決算監査を担当するPwCあらた監査法人の会計士が4月に監査作業から一時離脱していたことが12日、明らかになった。東芝の米原発子会社の会計処理をめぐる深刻な対立を示す異常事態。PwCから「適正」との監査意見を得られないまま、東芝が4月11日に2016年4~12月期決算を発表した直後に離脱しており、17年3月期の通期決算の確定の遅れにつながっている。

 4月は17年3月期決算の監査作業が最も忙しい時期とされる。関係筋によると、「担当会計士が作業から事実上離脱し、監査が一時ストップした」といい、東芝が監査法人の変更を検討する要因の一つになったとみられる。離脱は5月まで数週間続き、グループ企業の監査にも影響が及んだという。監査作業は再開されているが、終了のめどは付いていない。

 監査制度の専門家からは「監査契約が解除されていない状態で、適切な行動だったのか検証が必要」と対応を疑問視する声も出ている。PwCは「(守秘義務がある)監査法人の立場上、顧客への対応についてコメントできない」(広報担当者)と説明している。

 東芝とPwCは、米原発子会社ウェスチングハウスの巨額損失をめぐる調査で意見が対立。4~12月期決算はPwCが決算数値の適否の見解を示さない「結論不表明」となった。

 東芝は15日に取締役会を開き、17年3月期決算について協議する方針だ。東証など関係先とも調整し、理解を得られれば、監査承認を得ていない暫定的な数値を決算として発表したい考え。綱川智社長が記者会見し、業績や監査の状況を説明する方向で、PwCにも決算をめぐる混乱の説明責任が求められそうだ。 

最終更新:5/13(土) 9:53

時事通信