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宅配ロッカーで再配達減らせ 区役所や駅構内…行政など設置 千葉

産経新聞 5/13(土) 7:55配信

 インターネット通信販売の利用者が増え続け、取り扱い荷物の増加による宅配事業者の負担軽減策が社会問題となる中、県内で、行政や鉄道会社などが荷物をいつでも受け取れる宅配ロッカーを設置する動きが広がっている。利用者の利便性向上と宅配事業者の負担となる再配達を減らす狙いだ。今後、利用者の声を聞きながら、需要のある場所への効果的な設置を進める連携が求められそうだ。(永田岳彦)

 ◆3年間実証実験

 千葉市は4月5日から順次、緑区役所や千葉都市モノレールみつわ台駅の構内など計6カ所に最大27個の荷物が入る宅配ロッカー1基ずつを設置した。自治体が公共施設内に宅配ロッカーを置くのは県内では初。緑区役所、美浜区役所、高洲コミュニティーセンターは24時間、モノレール作草部、みつわ台、都賀の各駅では始発から終電まで利用できる。

 今年4月~平成32年3月の3年間の実証実験として、宅配便大手のヤマト運輸などが出資する業者と共同で千葉市が実施している。利用状況や市民へのアンケートからニーズを探り、今後の取り組みに生かす。

 当面は事前にヤマトの会員制サービスに登録する利用者の荷物のみを取り扱う。ロッカーはどの宅配業者も使用可能なタイプで、別の業者の要望もあれば利用を検討する。熊谷俊人・千葉市長は「宅配便だけでない荷物や物の受け渡し場所になるかもしれない」と活用に期待を込める。

 新京成電鉄も3月30日から元山駅(松戸市)、4月14日からくぬぎ山駅(鎌ケ谷市)に宅配ロッカーを1基ずつ設置した。同社の駅構内では、“駅ナカ”に展開するコンビニエンスストアのセブン-イレブン・ジャパンの店頭でも荷物を受け取れるが、利便性向上のため設置した。利用状況をみて、増設も検討する。同社は「駅をあまり使わない人も駅に訪れてもらうきっかけにもしたい」と話す。

 ◆利用状況が鍵

 コインランドリーを展開するwash-plus(浦安市)も同市内2カ所のコインランドリーに宅配ロッカーを導入予定。高梨健太郎社長は「地域住民の生活に関係する施設が集まることで、相乗効果を期待している」と話す。

 国土交通省が平成27年に示した試算では、配送全体の2割超を再配達が占める。ネット通販利用者の拡大で配達時間指定サービスが普及する中、受け取り人不在というケースも少なくない。効率的な荷物の受け取りには二酸化炭素(CO2)の削減効果も期待されると指摘されている。

 宅配事業者と行政、異業種企業の連携という県内の取り組みの成否は、利用状況のきめ細かな検証が鍵となりそうだ。

最終更新:5/13(土) 7:55

産経新聞