ここから本文です

<国交省>アプリでタクシー相乗り 都内で実証実験へ

毎日新聞 5/13(土) 12:25配信

 国土交通省は、他人同士がタクシーに相乗りするサービスを都市部で導入するため、早ければ今冬にも実証実験を始める。スマートフォンの配車アプリを使ったサービスで、1人あたりの運賃が安くなるメリットがあり、2020年の東京五輪・パラリンピックでも需要が期待されるという。

【タクシー相乗りサービスのイメージ】

 実証実験は、タクシー会社が加盟する業界団体と協力し、東京都内で行う予定。配車アプリに目的地を入力すると、タクシーが移動中に順次、希望者を乗せていき、それぞれの目的地で降ろすことなどを想定している。

 タクシーの相乗りは、利用者同士が呼びかけて行うことは禁じられていないが、事業としてするには道路運送法の規定で国の許可が必要だ。国は許可の条件の一つとして、営業を希望する地域で地元協議会から同意を得ることを求めている。

 現在、鉄道やバス路線がない過疎地域で、定員が10人以下の車両を使った「乗り合いタクシー」が導入されていたり、空港と駅とを結ぶ固定路線で運行が認められたりしている。

 過疎地域では、高齢者の足の確保のために地元協議会から同意が得られやすいという背景がある。しかし、競合するタクシー・バス会社が多い都市部では、それが難しい状況になっている。

 さらに、課題となるのは個人情報保護との兼ね合いだ。「乗り合わせた別の利用者に、自宅の場所などが知られてしまう」といった懸念の声が上がることも想定される。

 国交省は実証実験の結果を踏まえ、乗客同士の個人情報の保護の方法や、参入を希望する業者への許可のあり方を変更する必要がないかなど、具体的な検討に入る。また、乗り合わせた客同士の運賃の負担割合なども検討していく。

 国交省によると、タクシーの利用者は05年度は約19億4000万人だったが、08年のリーマン・ショックなどを経て、15年度は約14億2000万人にまで落ち込んだ。同省の担当者は「相乗りタクシーで、利便性の向上と需要の掘り起こしを図りたい」と話している。【酒井祥宏】

最終更新:5/13(土) 18:53

毎日新聞