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米大統領、傷口広げる=批判封じが裏目―FBI長官解任

時事通信 5/13(土) 14:55配信

 【ワシントン時事】トランプ米大統領が、コミー連邦捜査局(FBI)長官解任で高まった自身やホワイトハウスへの批判を抑え込むのに必死。

 しかし、批判封じを狙った大統領の言葉は新たな論争を巻き起こし、かえって傷口を広げている。

 「私はとても活動的で、代弁者が完璧に正確な説明をするのは不可能!  一番いいのは記者会見をやめ、書面で回答することでは?」。大統領は12日、朝一番のツイッターへの投稿で開き直った。解任の経緯を偽って説明したとスパイサー大統領報道官らが批判されていることに反論した形だ。

 12日は朝から、大統領が1月下旬にコミー氏を夕食に招待し、「忠誠」を誓うよう求めたと伝えるニュースが米メディアをにぎわせていた。

 大統領は「コミー氏は報道関係者にリークする前に、私たちの会話を録音したテープがないことを祈った方が身のためだ」とも書き込んだ。録音データが存在するかのようににおわせ、忠誠報道はコミー氏側の作り話だと印象付けようとした。

 ただ、こうした奔放な言葉は傷口に塩を塗っている。会見中止の示唆に対し、ホワイトハウス記者会は「憲法上の原則を脅かす動きに反対する」と猛抗議。記者会見では「コミー氏を脅すのか」「録音はあるのか」と批判的な質問が相次ぎ、報道官は「脅しではない」などと釈明に追われた。

 大統領は11日、コミー氏に計3回、「私は(ロシア政府による大統領選介入疑惑で)捜査対象になっているか」と尋ねたことを暴露し、識者から「司法妨害罪に当たる」と懸念が噴出していた矢先だった。録音テープ騒動に対しては「司法妨害罪の次は証人脅迫罪だ」と驚く声も出ている。

 まだ少数派ではあるものの、民主党内では大統領の弾劾を目指すべきだと主張する声もじわりと広がり始めた。同党のハフマン下院議員は「一握りの共和党議員が民主党と手を組めば、もしくは民主党が下院の多数を奪還する2019年には、弾劾手続きが始まる」とツイッターで「予言」している。 

最終更新:5/13(土) 16:46

時事通信