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楠公父子ゆかりの大阪・島本町、ボランティアガイド好評

産経新聞 5/13(土) 7:55配信

 南北朝時代の武将・楠木正成、正行(まさつら)父子の「今生の別れの地」とされる「史跡桜井駅跡」(大阪府島本町桜井)の公園で、ボランティアが取り組む週末観光ガイドが好評だ。父子をテーマにした日本遺産登録はならなかったものの、担当者は「史跡や歴史をアピールすることで地域の活性化を図れれば」としている。

 ガイドを行うのは平成16年に発足したふるさと島本案内ボランティアの会。JR島本駅が開業した20年からガイドをスタートさせた。このほかにも町内の小学校に出向いて、楠公ゆかりの史跡桜井駅跡について「出前授業」を行っており、「駅前に南北朝争乱の歴史を語り伝える重要な史跡があることをPRすることは地元の責務」と広報の浦田和久さん(69)。

 同町には観光協会がなく、ガイド希望者にメンバー44人が当番制で対応し、「『父亡き後も天皇によく尽くせ』と、正成が正行をさとしたゆかりの地です」などと親子の絆などを熱っぽく解説。副会長の石川誠さん(74)は「正成像がある台湾から訪れる人のほか、『桜井の別れ』が詩材などとして取り上げられているためか、関東からの詩吟グループの来園も多い」と話す。これまでに1万人以上の観光客をガイドしたという。

 今年2月には、第二次大戦下の広島を舞台にした人気アニメ映画「この世界の片隅に」に、正成が考案したとされる節米食「楠公飯」が取り上げられたことを機に、体験ツアーも開催。参加者からは「映画でみた楠公飯が食べられてうれしい」「貴重なガイドに町のすばらしさを再発見できた」と評価する声が上がったという。

 同会では史跡桜井駅跡の保存活動に取り組む別のボランティアグループとも交流を図るなど活動の幅を広げており、会長の奥山キミ子さん(72)は「地域の歴史的財産を多くの子供たちに継承し、後世につないでいきたい。見どころある史跡に、ぜひ立ち寄って」と呼びかけている。

最終更新:5/13(土) 7:55

産経新聞