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<赤字削減案>雇用めぐり 日本とEUが米政権主張に反論

毎日新聞 5/13(土) 22:32配信

 【ワシントン清水憲司】トランプ米政権が目指す貿易赤字の削減方針に、各国が続々と反論している。「貿易赤字が多いと国内雇用が減少する」というのが米政権の主張だが、欧州連合(EU)は「EUは貿易黒字だが、(約8%の)高い失業率に苦しんでいる」と指摘。中国に次ぎ対米黒字が多い日本政府も「日本企業は38万3000人の米製造業の雇用を生み、外国としては最大だ」として米経済への貢献を訴えている。

 トランプ大統領は3月31日、中国や日本など主要な貿易赤字相手国を対象にダンピング(不当廉売)や関税・非関税障壁、為替相場の不均衡などの国別調査を指示する大統領令に署名。調査の参考にするため、貿易赤字と雇用情勢の関係などについて、今月10日まで国内外から意見を募集した。

 貿易赤字は、景気が良いときに輸入が増えることで拡大する面がある。このため通商政策の指針にすることには疑問の声が多い。日本は「貿易赤字は両国の経済関係のひとつの側面に過ぎない」と主張。対米黒字額4位のメキシコ政府も、カナダとの3カ国による北米自由貿易協定(NAFTA)が「米国の1400万人の雇用を支えている」と指摘した。

 一方、全米鉄鋼労組(USW)は「生産の海外移転が雇用と賃金に負の影響を与え、貿易赤字につながった」として、米企業による中国生産拡大を問題視している。

最終更新:5/13(土) 22:32

毎日新聞