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因縁美女対決 勝利の女神はブシャールにほほ笑む「ペテン師」とシャラポワこき下ろした23歳

産経新聞 5/13(土) 11:24配信

 女子テニス界を代表する美女選手同士が“遺恨試合”で対峙した。ドーピング違反による15カ月の出場停止処分から復帰したマリア・シャラポワ(30)は5月8日、復帰2大会目となるマドリード・オープンにワイルドカード(主催者推薦)で出場し、2回戦で自身を「ペテン師」と辛辣に批判した“シャラポワ2世”と称される美女選手と対戦したが、フルセットの末に敗れた。約3時間に及ぶ熱戦は、互いにポイントを奪うと雄叫びを上げ合う意地の戦いになった。

 シャラポワは昨年1月の全豪オープン後のドーピング検査で禁止薬物のメドニウムに陽性反応を示し、国際テニス連盟(ITF)から2年間の資格停止処分を受けた。しかし、昨年1月に禁止リストに追加されていたことを知らなかったと主張し、スポーツ仲裁裁判所(CAS)に提訴し、処分期間が短縮された。

 その処分が明けたのが、4月26日だった。シャラポワはいきなりワイルドカードによって、処分が明けた日の2日前に始まっていたポルシェ・グランプリに出場。大会はシャラポワのスポンサーである高級自動車メーカー、ポルシェが主催している。この“特別扱い”がライバルたちの逆鱗に触れ、数々の批判を浴びた。その中で最も辛辣な批判意見を述べていたのが、その美貌から“シャラポワ2世”と称された世界ランキング60位で23歳のウージニー・ブシャールだった。

 AP通信など海外メディアによると、ブシャールはトルコで開催された大会で同国の国際ニュースメディアに対し、シャラポワの大会復帰方法を不公平だとして「ペテン師」と非難。いかなるスポーツ界で「ペテン師は競技再開を許されるべきではないと思う」などとして永久追放処分を訴え、「彼女はもはや私が憧れる選手とは言えない」と対決姿勢をあらわにした。

 それだけにマドリード・オープンで2人の対戦が決まると、テニス界は因縁対決への興味が盛り上がった。テニスのインターネットニュースサイト「THE TENNIS DALIY」によると、ブシャールはダブルフォールト9本などミスの目立ったシャラポワを7-5、2-6、6-4で破り、通算5度目の対戦で初勝利を挙げた。ブシャールは勝利が決まるとジャンプして喜びを爆発させていた。ただ、ネット越しの握手は素っ気なかったと報じるメディアもあった。

 実際、誰かと対戦するのに特別なモチベーションが「必要でない」と語っていた元世界ランク1位のシャラポワは「私の周囲で起きていることはよく分からないし、気にも留めていない。2人の選手が戦っただけだ」と平静を装った。

 一方、「きょうは確かに普段よりモチベーションが高かった」と振り返ったブシャール。最近は成績がなかなか上がらず、今季も最近5大会で初戦敗退。1月のアピア国際で準決勝に進出したのが最高位で、世界ランクもじりじりと下がり、この大会では60位になっていた。それでも「ペテン師」とこき下ろしたシャラポワに対する思いは「今も同じ考えだ」と言い切り、強気な姿勢をみせた。

 5月28日から全仏オープン、7月3日からはウィンブルドン選手権と四大大会が行われる。コート外の論議が白熱する中、それぞれのグランドスラム主催者はシャラポワへのワイルドカードの提供に頭を悩まし、結論を出していない。最近もウィンブルドンの主催者はシャラポワが予選出場の目安となる世界ランク200位か、同100位をクリアして本戦出場権を獲得するかを見守る考えを示した。

 まさに四面楚歌のシャラポワ。自らの実力で出場権を獲得し、周囲を納得させなければならない厳しい状況だ。そんな中、ITFは5月からドーピング検査に関して新指針を実施した。1年間の検査回数を約2倍に増やし、サンプルの保存期間を延長する新制度により、ITFは前年比50%増の450万ドル(約5億円)の予算を充てる。シャラポワはこの方針に「もちろん歓迎」とコメントしていた。

最終更新:5/13(土) 11:24

産経新聞