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リンゴ輸出ブレーキ 1~3月35%減 台湾で高値敬遠

5/13(土) 7:01配信

日本農業新聞

 好調だったリンゴ輸出に急ブレーキがかかっている。財務省の貿易統計によると、今年1月から3月までの国産リンゴ輸出額は34億6740万円で前年同期比35%減。最も多い台湾向けが、高値のために売れ行きが伸び悩む。リンゴ輸出は2年連続で高水準を記録し、16年は133億円に上る農産物の稼ぎ頭。輸出額の4割は1~3月で占められるため、今年は前年割れが濃厚だ。

大玉不足 響く

 台湾向けの輸出額は3月までで25億6050万円で、前年同期比36%減。輸出額全体の7割を占める。輸出商社は「昨夏の降水量不足による小玉傾向や長野産の減産で、大玉が国内で高値で取引された。現地価格にも高値が反映し、大玉を好む台湾で手が届きにくくなった」とみる。

 4月以降、前年並み水準の需要があったとして、輸出額の合計は前年の7割水準にとどまる公算が高い。

 輸出の鈍化に加えて、国内相場も軟調傾向だ。青果物情報センターによると、東京市場の今年1~3月の1キロ価格は前年を1、2割下回る。輸出好調とともに、ここ2年は1キロ300円台を超えていたが、今年は200円台で推移する。卸売会社は「安値の最大の要因は小玉傾向だが、輸出に回らなかった大玉が安値で取引されることもあり、相場にも多少の影響が出ている」とみる。

 輸出の見通しについて、複数の輸出業者は価格次第と口をそろえる。年間600トンを台湾を中心に輸出する青森県内の業者は「出せば高値で売れるという、これまでの青天井の状態ではない」との認識を示す。36玉で1ケース(10キロ)4500円、32玉で同5000円を超えるようであれば、台湾の消費者は米国など他国産にシフトするだろうと指摘し、「販売先を開拓しないと、輸出は伸び悩む恐れがある」とみる。(音道洋範)

日本農業新聞

最終更新:5/13(土) 7:01
日本農業新聞