ここから本文です

IS女子部隊率いる英元パンク歌手、幼い息子を「人間の盾」に

5/13(土) 12:00配信

The Telegraph

【記者:Ben Farmer】
 英ケント(Kent)出身の元パンク歌手で、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」に加入したサリー・ジョーンズ(Sally Jones)容疑者(48)。女性らを唆してテロ攻撃を実行させていることを理由に、米国の標的リストの上位に置かれているとされるが、無人機攻撃を逃れるため、幼い息子を人間の盾にしているとみられている。

 ジョーンズ容疑者は、夫の故ジュネイド・フセイン(Junaid Hussain)容疑者と共に、兵士の勧誘と攻撃の企図を前例のない規模で展開し、米軍が「優先度高」の標的と発表している。

 2児の母親であるジョーンズ容疑者は、欧州出身の全女子兵の訓練と、フセイン容疑者が欧米を攻撃する目的で創設した外国人部隊「アンワル・アウラキ(Anwar al-Awlaki)大隊」の女子班の統率を任された。

 ジョーンズ容疑者は夫と同じ運命をたどるまいと、ジョジョという愛称の息子、ジョー・ディクソン(Joe Dixon)君(11)を盾にしていると、英紙サンデー・タイムズ(Sunday Times)が報じた。フセイン容疑者は、2015年にISがシリアの拠点としているラッカ(Raqa)で、米軍の無人機攻撃により死亡している。

 情報筋がテレグラフ(Telegraph)紙に語ったところによると、米英軍がジョーンズ容疑者を標的にしようとしても、息子の存在のせいで困難を極めているという。前もって予定された攻撃で、ジョー君はじめ、いかなる民間人も犠牲にするわけにはいかないからだ。

 ジョーンズ容疑者とフセイン容疑者はインターネット上で出会った。当時フセイン容疑者はほんの19歳、ジョーンズ容疑者はシングルマザーで、生活保護を受けて生活していた。ジョーンズ容疑者はフセイン容疑者にたちまち恋愛感情を抱き、フセイン容疑者はISに加わるため地元バーミンガム(Birmingham)からシリアへ向かう際、ジョーンズ容疑者にジョー君を連れて一緒に来るよう説得した。

 ジョーンズ容疑者は夫の死後もISの支配地域にとどまっている。シリアの複数の情報筋が昨年テレグラフに語ったところによれば、夫が殺害されて以降、彼女の欧米に対する怒りはさらに強まっているという。

 昨年にはジョー君が、ISのプロパガンダ動画の中で人質を銃殺しているとみられる姿が、家族によって確認された。在英のジョー君の実父(匿名)は、息子は「洗脳された」と訴えている。

 親がISの支配地域入りしたがために、同域に連れて来られた英出身の子どもは最大50人に上るという調査結果もある。少年らに対しては、ISの厳格なカリキュラムと、射撃練習や格闘技といったイスラム過激派戦闘員としての訓練による、思想の植え付けが行われている。【翻訳編集】AFPBB News

「テレグラフ」とは:
1855年に創刊された「デイリー・テレグラフ」は英国を代表する朝刊紙で、1994年にはそのオンライン版「テレグラフ」を立ち上げました。「UK Consumer Website of the Year」、「Digital Publisher of the Year」、「National Newspaper of the Year」、「Columnist of the Year」など、多くの受賞歴があります。

最終更新:5/13(土) 12:00
The Telegraph