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アマゾン、新本社の一部をホームレス用シェルターに ー 最大220人を収容

5/13(土) 12:10配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

アマゾンは2016年、ワシントン州シアトルのダウンタウンに位置する古いモーテルを購入し、ホームレス用の一時収容施設にした。このシェルターは、アマゾンのオフィスタワー2棟の建設のために、モーテルが取り壊される2017年10月まで存続する予定だったが、アマゾンはホームレス収容施設の常設化を決定した。

同社は5月10日(現地時間)、6階建てのオフィスビルの半分をホームレスシェルター「マリーズプレイス」にすると発表。ビル2棟の工事は今秋に始まり、2020年までに完成する見通し。

ニューヨーク・タイムズによると、数十億円規模となるこのプロジェクトは、アマゾンにとって、過去最大の慈善事業投資となる。

アマゾンは2016年、モーテルが建っていた土地を購入、シェルター運営のため、NPO法人マリーズプレイスとシアトル市長執務室と提携した。この建物は、アマゾン本社近くに構えるシアトルのサウス・レイク・ユニオン地区にある「Travelodge」というモーテルだった。

アマゾンのCEOジェフ・ベゾス氏はプロジェクトの一環として、マリーズプレイスへ100万ドル(約1億1400万円)を寄付している。施設には、トイレとシャワーが設置された部屋が約60室あり、200人まで収容可能だ。オフィスタワーに入るシェルターのスペースは、今より大きい4万7000平方フィート(約4400平方メートル)。65の部屋に、220人まで暮らせる予定だ。現在のシェルターと同様、家賃と光熱費は無料で提供される。ただし、ここで暮らすためには、就職申込書を提出し、面接を入れ、学校や職業訓練プログラムに参加しなくてはならない。

「マリーズプレイスは、シアトルのコミュニティーでホームレスになってしまった女性や子どもたち、そして数多くの家族を救済する業務を日々行っている」とベゾス氏はプレスリリースでコメントした。

「シアトルの本社の一部を、彼らに住居として提供し、彼らを近所の住民として迎え入れることは、我々にとっても幸運なことだ。アマゾンの従業員とマリーズプレイスの住民は、2020年初めに一緒に移転する」

オフィスタワーが完成するまで、マリーズプレイスの住民は、別の仮設シェルターへ一時的に滞在する。

シアトルではホームレスが急増しており、2015年には市長が緊急事態宣言を発令した。シアトル・キング郡のホームレス支援協会が2016年に公表したレポートは、シアトルのキング郡には1万人以上のホームレスがおり、4000人以上が路上での生活を余儀なくされていると推定している。マリーズプレイスを新しいオフィスビルへ移転させることは、特にシアトルにおいては、アマゾンの評判を向上させることにつながる。

ここ数年、住宅地の高級化に反対する活動家たちは、アマゾンのせいで不動産価格が高騰し、ダウンタウンの多様性が失われていると批判している。

1000万平方フィート(約93万平方メートル)の広さを持つアマゾンの敷地に、2つのビルが2020年に完成すると、シアトルの総資産の15%をアマゾンが占めることになる。

(敬称略)

情報開示: ジェフ・ベゾス氏は彼の個人投資会社Bezos Expeditions経由でBusiness Insiderの投資家となっている。

[原文:Amazon is putting a homeless shelter inside its new Seattle office building]

(翻訳:まいるす・ゑびす)

最終更新:5/13(土) 12:10
BUSINESS INSIDER JAPAN