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DMO戦国時代に観光客を選ぶ地域へ、静岡県DMOが果たす役割と戦略を責任者に聞いてきた

トラベルボイス 5/13(土) 17:02配信

東に伊豆や富士山、西は浜松、北は県境の南アルプスまで、広範な地域をかかえる静岡県。その豊富な観光資源をもとに、県は訪日外国人旅行者の誘致に本腰を入れている。今年1月、静岡観光協会内にインバウンド市場に特化した地域連携DMO「静岡ツーリズムビューロー」を開設。県全域を対象にインバウンド戦略を策定し、マーケティング、プロモーション、市場開拓を進める。

「インバウンドでは、地域が稼ぐことと同時に地元の人たちの心の充足感も大切」と話すのはDMOディレクターの府川尚弘氏。県という広域で進める戦略を、府川氏に聞いてきた。

各地域連携DMOのまとめ役としてインバウンド推進

静岡ツーリズムビューロー(Tourism Shizuoka Japan/TSJ)は、県内のインバウンド観光振興の役割を担う組織だ。現在、静岡県内には、各地にDMOの発足が予定されているが、そのまとめ役の立場にある。

現在、地域連携DMOとして静岡市を中心とした「静岡観光コンベンション協会」、伊豆地方をまとめる「美しい伊豆創造センター」、西部の浜松地域を統括する「浜松・浜名湖地域DMO」のほか、富士山地域と山梨との連携も視野に入れるDMOの立ち上げが計画されている。

府川氏は、「県域でインバウンド観光を振興していくうえで、大切なのは、各地域がどれくらい外国人旅行者に来てもらいたいと思っているか」だと話す。

2016年の訪日外国人数は初めて2,000万人を突破したが、1日単位にすると5万5,000人。消費額3.5兆円も1日あたりでは95億円、一人あたりだと17万円にすぎない。国は2020年までに訪日外国人旅行者4,000万人の目標をかかげているが、それでも1日11万人。消費額が8兆円に達したとしても、1日210億円、一人あたりは20万円ほどだ。

府川氏は「4,000万、8兆円という大きな数字ではなく、もっと現実的な側面を注視すべき」と話す。ツーリズムマーケティングの根本は、より多くの旅行者をより長く滞在させて、現地により多くのお金を落としてもらい、その稼ぎを地域にまわす仕組みをつくることだが、「地方がインバウンドで稼ぐのは容易なことではない」と見る。

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最終更新:5/15(月) 9:47

トラベルボイス