ここから本文です

【女川原発を現地視察】夏を前に、いま改めて電力・エネルギーについて考える時だ

ホウドウキョク 5/13(土) 20:00配信

エネルギー自給率6%の日本で

毎年ゴールデンウィークを過ぎると30度近い日が時々来るので、冷房を入れるケースが増えてくる。夏の暑さが厳しければ冷房、冬の寒さが厳しければ暖房、何も考えることなく電気はいつでもどこでもスイッチを入れれば安定的に豊富にあり、便利なので、何も考えることなく使いたいだけ電気を使っていた、電気の不足をみじんも想像することのない生活。

6年前の3月11日の午後までは多くの日本人が感じていたこと、日本の風景、というか、無意識の空気、いや、エネルギーということそのものを考えたことがない生活が続いていた。

東京電力福島第一原発の事故から6年を過ぎ、また夏が来るが、今、日本のエネルギーや電力供給を改めてじっくり考える“空気”、”雰囲気“は再び薄まってきているかもしれない。もっとも、東日本大震災と原発事故後は、節電の意識が国民生活、産業界とも以前より高まっているのも事実だろう。



4月20日財務省が発表した2016年度の貿易統計速報は、貿易収支が2010年度以来6年ぶりに黒字となった。6年間続いた貿易赤字の大きな要因は2011年3月の大震災後に原子力発電所が停止し火力用の燃料の輸入が増加してきていたことだが、2016年度は一部原発の再稼働、さらに2015年度為替レートは120円台の円安だったが2016年度は108円台で、前年度より10%の円高だったことも手伝って、化石燃料の輸入代金の円ベースでのかさが小さくなったこともある。ただ、化石燃料の輸入量が2016年度に劇的に減少したということはないだろう。(2016年度の化石燃料の輸入額でなく輸入量の確定統計がまだない)

エネルギー自給率6%の日本は、円高であれば交易条件に恵まれるが、円安なら化石燃料輸入に伴ういわゆる国富移転(産油国等化石燃料輸出国への支払い)のかさが増える。

いずれにせよエネルギー代は海外に支払う。為替レートが流動的であるという要素に加え、日米欧の中央銀行による過剰流動性の金融政策にも起因する化石燃料の投機的商品化による実需とは別要因による価格変動、さらに米国トランプ政権成立以降、特に世界各国で散見される保護主義的傾向や地球温暖化への政策対応の変化、さらには、中東での緊張などに伴う地政学的リスクなど、エネルギー、電力を取り巻く世界的な環境や情勢は、また新たな”不確定要素と混迷“のフェーズに入った感が強い。

1/4ページ

最終更新:5/13(土) 20:00

ホウドウキョク