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製剤道具や行商時の携帯道具 くすり博物館で「田代売薬」の歴史 佐賀

佐賀新聞 5/13(土) 15:31配信

 鳥栖市神辺町の中冨記念くすり博物館で特別展「田代(たじろ)売薬」が開かれている。所蔵している「田代売薬関連資料」が昨年4月に県重要有形民俗文化財に指定されたのを記念して、貼り薬や帳簿など100点を展示している。9月3日まで。

 「田代売薬関連資料」は田代売薬で使用された製剤道具、行商時の携帯道具など3200点。今回はこのうち発祥期の江戸時代中期から昭和20年代まで時代を追いながら紹介している。

 昭和20年代の大分県の配置帳には得意先の氏名の上に「ジョン」「ポチ」など飼い犬の名前が記され、売り子たちが飼い犬を話題にしていたことがうかがえて楽しい。

 北九州市から初めて来館したアルバイト畑間忠司さん(52)は博物館スタッフから膏薬を入れる容器としてはまぐりの貝殻が使われていたと説明を受け、「それは面白いですね」と興味津々の様子だった。

 田代売薬は今で言う「置き薬」。鳥栖市東部と三養基郡基山町にまたがる「田代」地域(対馬藩領)は江戸時代も交通の要衝で、長崎街道の田代宿が置かれて多くの人々が行き交った。その中に富山の配置売薬人もいて、田代の人々は薬作りの知識や原料を得て作り始め、最盛期には500人の売り子が全国各地へ出かけたとされる。問い合わせは同館、電話0942(84)3334。

最終更新:5/13(土) 15:31

佐賀新聞