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江戸から根付くエンタメ精神 神田祭にアニメコラボ「こち亀バルーン」も登場

産経新聞 5/14(日) 7:55配信

 神田祭は13日、華やかな大行列が都心を練り歩く神幸祭(しんこうさい)が行われた。祭りで盛り上がる神田明神は近年、人気アニメとのコラボレーションで若い参拝者を増やしてきた。この日も、人気漫画キャラクターの巨大バルーンが登場。こうした取り組みの根底には、江戸時代から受け継がれた神田明神の「エンタメ精神」があるという。(菅野真沙美)

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 「両さんだ!」。見物客が指差す先には、人気漫画「こちら葛飾区亀有公園前派出所」の主人公・両津勘吉をかたどった大きなバルーンがあった。神田明神ではこれまでも、「ラブライブ!」など若者に人気の作品とコラボした絵馬やお守りの授与を行い、話題を集めてきた。

 「大ヒットアニメなので特に注目されたが、実は昔からやってきたこと」と話すのは権禰宜(ごんねぎ)の岸川雅範さん。「江戸の人たちは神社の聖俗両面を認めていた。新しいものを次々取り入れて神社を盛り上げてきた」と説明する。神社には昭和45年に小説「銭形平次捕物控」の記念碑が建てられており、さかのぼれば江戸時代には、芝居小屋や市民が暮らす「門前町屋」などがあった。

 「進取の精神」は、境内の建物にも表れている。御社殿(ごしゃでん)は関東大震災による木造社殿の焼失後、「神社は木造にすべき」という意見が大半を占める中で、日本初の鉄筋構造に漆塗りの社殿として建立。これにより東京大空襲での延焼を免れたという。

 今年6月には、日本文化体験などができる「文化交流館」の建設工事がスタートする。立ち寄りやすさを重視した現代的な外観で、東京五輪・パラリンピックなどで訪れる外国人への情報発信にも力を入れる。

 岸川さんは「江戸、そして東京は常に新しい文化の窓口。今後もエンターテインメントの中心地としての役割を担っていきたい」と展望を語った。

最終更新:5/14(日) 8:10

産経新聞