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日本の外食、アジア進出を活発化 中間・富裕層取り込み、頭打ちの国内カバー

SankeiBiz 5/15(月) 8:15配信

 日本の外食産業によるアジア進出が活発化している。経済成長に伴う中間所得層の増加に加え、日本食ブームが続いているのが理由だ。業態も牛丼やカレー、ラーメンといった“メジャー”な専門店をはじめ、居酒屋や定食屋など多岐にわたる。

 地鶏居酒屋チェーン「塚田農場」などを運営するエー・ピーカンパニーは、同社初となるインドネシアの店舗「美人鍋塚田農場」を4月に首都ジャカルタに出店、家族連れでにぎわっている。日本の外食市場は人口減少の影響で頭打ち。このため同社は海外市場の開拓に力を入れており、アジアを中心に16店を展開している。

 海外でも自社農場や契約農家から質の高い食材を購入し、自社工場で加工して店舗で提供する「産直モデル」の確立を目指しており、現地のパートナー企業と産地の開拓に取り組む。

 インドネシアに進出した理由は、購買力のある中間・富裕層が、ジャカルタ首都圏だけでも2020年までに3000万人に拡大する見通しで、市場の成長が期待されるため。22年までには同国内だけで20店舗を出店する計画だ。

 定食チェーンの大戸屋ホールディングスは、タイ、台湾、香港などアジアを中心に95店舗を出店。魚や野菜などは原則として、国内店舗で使用しているものと同じ食材を用いており、だしは日本から輸出するこだわりぶりだ。必然的に日本と比べると割高になるが、水流(つる)博之海外管理部長は「安全でおいしく、栄養バランスのとれた本物の日本の家庭料理という軸がぶれないことで、本物志向の消費者の心をとらえている」と分析する。

 日本食レストランを運営するサガミチェーンは、アジアを中心に8店舗を展開。今後はインドネシアやベトナムを重点国と位置付け、20年までに20店舗体制を構築する。また、焼き肉の「牛角」、しゃぶしゃぶの「温野菜」を運営するコロワイドは、東南アジアに軸足を置きM&A(企業の合併・買収)も活用して、16年9月末時点での83店舗を19年には450店に増やす計画を進めている。

 日本と同じ質を求めるニーズに応えながら、海外市場に活路を求める外食産業のアジア進出は一段と加速しそうだ。

最終更新:5/15(月) 8:15

SankeiBiz