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100カ国でサイバー攻撃7万5000件 英日産・病院に被害

産経新聞 5/14(日) 7:55配信

 【ロンドン=岡部伸】大規模なサイバー攻撃が12日、世界各地で一斉に発生したことが確認された。攻撃により、英国の日産自動車の現地工場で生産に影響が発生。フランスでは自動車大手ルノーも製造を一部停止した。攻撃はロシアや中国を含む約100カ国で起きており、件数は7万5千件に達するとみられ、近年では最大規模の被害が出る可能性がある。

 情報セキュリティー企業トレンドマイクロとカスペルスキーによると、日本への攻撃も確認されたといい、警察庁は被害について各都道府県警を通じて確認を進めている。

 米IT大手マイクロソフトの基本ソフト「ウィンドウズ」のセキュリティー上の欠陥が悪用された。攻撃について、米国家安全保障局(NSA)が情報収集のため開発した技術をハッカー集団「シャドー・ブローカーズ」が悪用しているとの見方が出ている。

 マイクロソフトはウィンドウズを保護するため防御措置を講じたとの声明を出した。

 英国では国民保健サービス(NHS)の情報システムに障害が発生。一部病院で医療サービスの提供が困難となり、手術が中止となったり、救急患者が別の病院に搬送されたりした。英政府のサイバー犯罪対策を担う「サイバーセキュリティーセンター」が調査を進めている。

 AP通信によると、ロシアでは内務省のコンピューター約千台が攻撃を受け、政府の捜査機関や大手携帯電話会社にも被害が出た。米運送大手フェデックスにも同様の攻撃があったほか、スペインでも通信最大手テレフォニカの社内システムが被害を受けた。

 攻撃はコンピューターをロックし、解除のために仮想通貨「ビットコイン」を300ドル(約3万4千円)から600ドル(約6万8千円)支払うよう求める表示が出ており、「ランサムウエア」(身代金要求型ウイルス)とみられる。

 英BBC放送(電子版)によると、情報セキュリティー会社「アバスト」は被害は99カ国、7万5千件に広がったと指摘している。

最終更新:5/14(日) 8:05

産経新聞