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課税逃れ対策枠組み平行線 情報開示めぐり対立

産経新聞 5/14(日) 7:55配信

 G7財務相・中央銀行総裁会議の共同声明は、企業の税逃れ対策について、「税の透明性を高める」と再確認した。ただ、対策の枠組みをめぐっては各国間での対立もみられ、トランプ米政権やフランスのマクロン次期大統領が率いる仏新政権が方針を転換する可能性も否定できない。国際的な課税規則の協調路線は揺らぎかねない状況だ。

 特に、多国籍企業に対し、国ごとの所得や税務情報などを記した「国別報告書」を各国へ提出するよう義務付ける制度整備では、日本とEUで主張が食い違う。

 日本は、情報漏洩(ろうえい)のリスクを避けるため、企業は情報を税務当局にしか開示すべきではないとの立場だ。これに対し、EUはより高い透明性を確保するため、企業がインターネットなどで情報を全面公開するよう求めている。その旗振り役がフランスだったこともあり、「マクロン氏がどのような方針を示すか読めない」(財務省関係者)との思いがくすぶる。

 結局、今回のG7で議論は平行線のまま閉幕した。

 また、今年から本格的に運用する各国税務当局間で口座情報を自動交換する多国間の枠組みでは、日欧が参加する一方、米国は独自制度があることを理由に不参加の意向を示している。自国第一主義や2国間条約を重視するトランプ政権が、多国間との協調路線に傾くかは不透明で、対応は予測困難だ。(西村利也)

最終更新:5/14(日) 7:55

産経新聞