ここから本文です

<ビキニ核実験>在沖被ばく者を本格調査へ 高知の市民団体

毎日新聞 5/14(日) 23:51配信

 米国が1950年代を中心に太平洋・ビキニ環礁付近で実施した原水爆実験をめぐり、当時米軍統治下だったため、ほとんど分かっていない沖縄県の元漁船乗組員らの被ばく実態を探ろうと、高知県の市民団体と沖縄県の研究者らが14日、同県糸満市の元船員2人を訪ねて面談した。今後、他の元船員を探したり、県に健康相談会開催を求めたりして、調査を本格化させる。

 ビキニ事件を調査してきた市民団体「太平洋核被災支援センター」(高知県宿毛市)と琉球大などの研究者らがこの日、マグロ漁船「銀嶺丸」の元甲板員の大嵩秀文さん(84)らの自宅で被災の状況を聞き取った。大嵩さんは「沖縄の港でガイガーカウンター(放射線測定器)で検査されたのを覚えている。被ばくしたとは思いたくないが、何があったのか知りたい」と話した。

 その後、沖縄県豊見城(とみぐすく)市で市民を含む約30人が集まり、調査方針を話し合った。

 静岡県のマグロ漁船「第五福竜丸」以外の被災をめぐっては、国が2014年9月、延べ556隻の被ばく検査記録を開示。支援センターによると、被災当時に米軍統治下だった沖縄県の船はこの記録に含まれていない。80年代に沖縄県平和委員会などによる調査で被災した十数隻の船名が確認されたが、調査は途絶えていた。今後、元船員の証言を集めるとともに、米国による放射線検査記録の有無も調べる。支援センターの山下正寿事務局長(72)は「元船員は高齢化している。実態解明を急がなければならない」と話す。【岩間理紀】

最終更新:5/14(日) 23:51

毎日新聞