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稀勢の里、不安いっぱい=痛めた左で攻められず-大相撲夏場所

時事通信 5/14(日) 20:03配信

 得意の左を完全に封じられた。稀勢の里は嘉風におっつけられてじりじり後退。腰が浮いているから、逆転を狙った右からの突き落としも効かない。約7秒での完敗。春場所では劇的な逆転優勝を遂げ、相撲人気を加速させた横綱の黒星に館内はため息に包まれた。

 痛めている左の上腕、胸にはテーピングが施されていた。「(左は)悪くないけどね」とはぐらかしたが、存分に使えないのは明らか。「相手が上回ったのではないか。我慢できればね」。普段と変わらない表情で振り返った。

 八角理事長(元横綱北勝海)は「今場所は苦しくなる」とみた。生命線の左について「いつもはおっつけながら差しにいくが、きょうはいきなり差しにいっている。これではよほど踏み込まないと差せない」と分析する。

 横綱本人も困難は覚悟の上だろう。ただ、苦境で何かを変え、新たな発見があれば、それは大きな力となる。「またあした切り替えてやる。集中してやりたい」。自らに言い聞かせるように「またあした」と繰り返し、最後は微笑も見せて支度部屋を後にした。

最終更新:5/14(日) 20:09

時事通信