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【ヤクルト】荒木「体の底から湧き上がってくる喜び」セ界初の同チームシーズン2度目サヨナラ満弾!

スポーツ報知 5/15(月) 6:04配信

◆ヤクルト5―1中日(14日・松山)

 ヤクルト・荒木が1―1の9回、プロ入り初のサヨナラ打となる満塁本塁打で試合を決めた。4月2日には鵜久森が代打でマーク。同チームからシーズン2度のサヨナラ満塁弾が出たのはセ・リーグ史上初の快挙だ。

 松山の空に、両手を高く突き上げた。同点の9回2死満塁。荒木は大野の直球を振り抜いた。勝利を告げる白球が左翼席に着弾。プロ8年目。自身初のサヨナラ打は、2号サヨナラ満塁本塁打となった。

 「(サヨナラの)チャンスは何回かあったんですけどね。やってみたいと思っていたので良かった。(プロ入り前も)記憶にないです。体が震えるというか、体の底から湧き上がってくる喜びがありました」

 本塁付近で浴びた歓喜のシャワー。未体験の感動が全身を包んだ。8回の守備から途中出場の男が、今季7打数無安打だった得点圏で、主役の座に躍り出た。

 愛媛・松山は、秋季キャンプの他にも1年目からオフの自主トレを行う思い出の地。山田らとともに大粒の汗を流してきた。松山に来れば、必ず立ち寄る権現(ごんげ)温泉。今回も移動日の12日に湯につかった。訪れた時には絶対食べるカレーはいまや第2の母の味。「お世話になった人がたくさんいる。恩返しというか、こういうところを見せられて良かったです」と笑った。

 練習では、内外野のグラブと一塁ミットの3つを持ち歩く。休養日にも、当然のようにクラブハウスに現れては練習に励む努力家だ。スタメン、代打に守備固め。“便利屋”としてあらゆる場面で起用されるが、「心と体の準備をするようにしています」。今季から背番号は「24」→「10」になった。開幕戦には24の4と10の0が合わさった「40」の刺しゅうが入った打撃用手袋が届くハプニングもあったが、劇打で「10番・荒木」を強烈に印象づけた。

 この日は母の日。手元に届いたホームランボールは母・裕樹江さんに手渡すことにした。試合前には、LINEで「いつもありがとう。少しでも元気で長生きしてください」と感謝の気持ちを伝えた。これまで形に残るものは贈れなかったが、最高のプレゼントができた。

 チームは年に一度の松山で連敗を免れ、上位進出に向けて踏みとどまった。真中監督は「見事な一打だった。(2ボールからで)消極的になりそうな場面だったけど、勇気を持って打ってくれた」とたたえた。苦労人・鵜久森、大松に続いてサヨナラを決めたのは、またも苦労を続けた生え抜きだった。(中村 晃大)

 ◆荒木 貴裕(あらき・たかひろ)1987年7月26日、富山・小矢部市生まれ。29歳。帝京三高(山梨)では甲子園出場なし。近大では3年時に大学日本代表に選出された。09年ドラフト3位でヤクルト入団。通算249試合に出場し、打率2割4分8厘、8本塁打、41打点。180センチ、84キロ。右投右打。年俸1900万円。

 ◆ヤクルト今季のサヨナラ打 サヨナラ勝ちはこれで今季4度目。4月2日のDeNA戦(神宮)は延長10回に代打・鵜久森が左翼席へサヨナラ満塁本塁打。同13日の中日戦(神宮)では9回に鵜久森がまたも代打でサヨナラ打。5月9日の広島戦(神宮)は代打・大松が延長12回に右翼席へサヨナラ弾を放った。ともに戦力外からはい上がった“苦労人”の一打。荒木を含め、ベンチには頼もしい戦力が控えている。

最終更新:5/18(木) 14:50

スポーツ報知

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