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ホークス岩崎“神トラップ”で楽天止めた 母校・イチフナ魂発揮?リフティングうまさは評判 危険自覚も執念

5/14(日) 6:46配信

西日本スポーツ

■中田の白星をアシスト

 まさしく“神の足”だった。8回1死一、三塁、リードは1点。大ピンチで登板した岩崎が反撃の打球を止めた。3番ウィーラーのワンバウンドの打球に、グラブではなく右足を合わせた。「グラブだと間に合わないと思った。どうしても同点にしたくなかった」

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 サッカーでいえばインサイドキックでのトラップ。打球は勢いが死に、左、右足と交互に当たって足元にポトリと落ちた。高谷に送り、三走を挟殺。全国選手権を5度制覇した強豪、母校の千葉・市船橋高サッカー部から触発された“イチフナ魂”をとっさに発揮し、傾きかけた流れを引き戻した。

 7回まで無失点の中田が8回先頭にソロを被弾。そこから崩れ、1死一、二塁で救援した嘉弥真はペゲーロに左前へのポテンヒットを許し1点差に迫られていた。逆転の走者も背負って登板した岩崎は、足技を繰り出した後はアマダーを遊ゴロ。開幕からセットアッパーを任されている男の意地を見せ、中田の勝利投手の権利をアシストした。

 足さばきの器用さはチーム内でも評判だ。川村コンディショニング担当は「いつまでもリフティングができるくらい上手。ちゃんと土踏まずに当てていたようだ」と証言。オフの自主トレには母校の同級生でJ2大分のGK上福元らサッカー選手も参加しており、プロの動きを間近で見る機会があったことも生きたかもしれない。

 内容には満足していない。マウンドが合わず、2人の打者にいずれもいきなり3ボール。ともにスライダーで打ち取り、連続無失点を15試合に伸ばしたが「もっと状態を上げないと」と反省した。それでも結果には胸を張る。「8回を投げる以上、こういう走者がいる展開を抑えると信頼してもらえる」とセットアッパーの誇りを口にした。

 工藤監督は「熊本の人たちの『勝ってほしい』という思いがピッチャーの前にポトリと落とさせた」と振り返った。ピッチャー返しに足を出すことは「いいことではない」と危険を自覚している岩崎だが、気持ちが勝った。12日に訪問した熊本県益城町の広安小の児童には「勝ちゲームを見せる」と約束。「野球を見てもらって少しでも笑顔になってほしかった」。その一心で白星を引き寄せた。

=2017/05/14付 西日本スポーツ=

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最終更新:5/14(日) 7:05
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