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「農泊」今夏スタート 農水省支援 まず50地域 観光客 地方に誘致

日本農業新聞 5/14(日) 7:01配信

 政府は今夏から、農山漁村を舞台にした滞在型旅行である「農泊」を本格始動させる。全国で50以上の地域をモデル地区として支援。それぞれで住民総出による古民家や農家民宿での宿泊受け入れ、農業体験や旬の農産物を味わうイベントが始まる。農村の観光需要を掘り起こし、所得や雇用の増加につなげる狙いで、2020年度までに農泊の取り組み地域を500に増やす方針だ。

 「農泊」は農家民宿や農作業体験、グリーン・ツーリズムなどを指す。これらの取り組みは現状、個々の事業者が手掛けるのが主流だが、政府は地域ぐるみで推進することによって農村の所得増大につながると期待する。旅行客の受け入れ強化に取り組む農村に対し、ハード・ソフト両面での支援に乗り出した。

 農水省は初年度となる17年度に、50億円の予算を計上。農泊の仕掛け役となるむら興し組織(NPO法人や地域住民でつくる協議会など)を通じて、農作業体験や森林散策といった農村ならではの観光メニュー作りに加え、宿泊を受け入れる古民家の改修にかかる経費を補助する。専門家のアドバイスにより、ビジネスとしての展開を目指す。同省によると、5月末にも全国で100以上の地域を支援対象として選ぶ予定だ。

 このうち半数に当たる50以上の地域が、国の支援を受けながら、今夏から農泊の取り組みを始める見通し。夏休みに合わせて、多くの旅行客に農村へ足を運んでもらうよう仕掛ける。地域の自然や農業、食の魅力を発信し、その農村を何度も訪れるファンの獲得を目指す。

 同省は「農泊という言葉は、まだまだ知られていない。現場での取り組みを少しずつ増やしていきたい」(都市農村交流課)と期待する。

 政府は、農林水産業・地域の活力創造プランでも、訪日外国人旅行客の受け入れを含めた農泊推進を掲げている。持続的なビジネスとして取り組む地区を500創設する目標を置いた。

日本農業新聞

最終更新:5/14(日) 7:01

日本農業新聞