ここから本文です

マラソンを走ってるときに起こっているちょっと怖い身体の変化

5/14(日) 8:11配信

ギズモード・ジャパン

42kmを走るっていうのは、やっぱり体の中で色々起こるんです。

毎年4月の第3月曜日に開催されるボストンマラソン。今年は4月17日に3万人以上のランナーがボストンの街を走りました。チャリティなどではゆっくり走ることも多いですが、練習を重ねたランナーは42.195キロをたった2時間ちょいで走り抜いてしまいます。それでもマラソンを走るというのは、まるで心臓から循環系を通って、脚の筋肉や腎臓まで体全体を肉挽き器にかけて切り裂くような、そんな大仕事なのです。マラソンを走るとき、体の中で何が起こっているのか見て行きましょう。

体温の上昇

イェール大学のMark Perazella教授によると、ランナーはスタート地点ではだいたい37度くらいの体温で走り出しますが、ゴール地点では38.8度まであがるそうです。

体温が高くなればなるほど、心臓は筋肉への血流の流れを一定にするために、より強く血流を送り込む必要があります。「血流はランナーの皮膚をクールダウンさせるために骨格筋から血流を借りて劇的に増えます」と説明するのはマサチューセッツ総合病院の医師Gregory Lewisさん。そしてレースが終わる頃にはランナーの汗が乾き始めて体温が一気に低下。低体温症に陥る危険もあります。なので、ランナーはレース後にマイラー・ブランケットなどで体を温める必要があります。

腎臓に打撃

イェール大学のChirag Parikh医師率いる研究チームは、レース前とレース直後、そして24時間後に22名のランナーの血液と尿のサンプルを採取して分析をおこないました。すると82%のランナーはレース直後に腎臓が働きを止め、尿素などが血液中に蓄積してしまうステージ1の急性腎不全に陥っていることがわかりました。ちょっと怖いですね。

この研究の共同著者であるPerazellaさんによると、尿を顕微鏡検査した結果4分の3が腎不全を起こしていることがわかり、おそらく腎不全はマラソン中に脱水症状になり体温が上がり、血流が乏しくなることで起こるのではないかとのことです。Asian Pacific Society of Nephrologyなどの他の腎不全に関する研究でもやはりマラソン後に起こっていることが指摘されています。

このマラソン後の腎不全が長期にわたる腎不全を起こすのかどうかは、現在はまだわかりません。ほとんどのランナーは2週間ほどで回復するとのことで、Perazella氏は「マラソンを走った後腎不全が起こったランナーの2週間後以降の研究を正式におこなった症例が今の所ないのです」と話しています。

1/3ページ